風邪ひき潤くん 3 ページ24
智Side
その日の夜、仕事から帰ってきた潤は想像以上にぐったりしていた。
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顔も赤いな・・・
いったい何度まで上がったんだ・・・
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雅「ごめんね、智にぃ。
いくら帰れって言っても聞かなくて。
こんなになるまで働かせちゃった・・・・ごめん。」
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智「そんな謝らないでよ〜
きっと僕が雅紀と同じ立場でも、
潤を帰らせることはできなかっただろうから。
潤も、無理しちゃダメだよって言っておいたでしょ〜
ほら、部屋行こう。一人で歩ける?」
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“人の手借りるほど弱ってないよ”って笑った潤。
無理に笑ってるのはバレバレだし、足元もおぼつかない。
体はもう限界なんだろうな・・・
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どうにか部屋にまでたどり着いた潤は、
ベッドに入った瞬間眠ってしまった。
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下手に動かして起こしちゃうと可哀想だし、
診察するのはやめておこう。
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時々顔を歪めながら寝返りをしている潤。
そんな潤を見てなんだか嫌な予感がした僕は、
今夜は一晩中、潤の部屋にいることにした。
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そしてそんな僕の予感は見事的中。
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夜中になって潤が寒いと言い出してしまった。
悪寒がするってことは熱上がるか・・・
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智「じゅん、今布団増やしたからね。
ちょっと一回お熱測ろうか。」
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だるいのか、抵抗することもなく熱を測らせてくれた潤。
熱は38℃を超えていて、
まだこれから上がるのかと思うとため息が出た。
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なんとか再び眠りについた潤だけど、
またいつ起きてしまうかわからない。
僕はこの夜、仮眠をとることもなく潤の看病にあたった。
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空が白み始めてきたころ。
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潤「んっ・・・・・ｺﾞﾎｺﾞﾎｯ・・うぅぅ・・・」
智「潤? どうした?」
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寝ていると思っていた潤が苦しそうな声をもらし始めた。
熱もさらに上がってるようだし、寝苦しいのかもしれないなぁ。
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智「少しお水飲んでおこうか。
体起こすよ?」
高熱の時は少しでも多く水分をとらせておいた方がいい。
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智「ん? 起きるのしんどい?」
僕が首の後ろに腕を入れて起き上がらせようとすると、
潤が小さく首を横に振った。
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潤「ん・・・・・・・・いい・・・・」
智「いい? お水いらないってこと?」
潤「・・・・・・・・ん。」
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困ったなぁ・・・・
ちょっとでもいいから飲んでほしいんだけどなぁ。
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作者名：ちさ
| 作成日時：2012年8月24日 1時
