中耳炎 4 ページ15
和也Side
和「ほら、もしもしおしまいだよ?
えらかったねぇ。」
.
.
どこが痛いのか、いくら聞いても答えてくれないA。
しょうがないから強引に診察を始めた。
.
.
.
今日はよほど機嫌が悪いのか、
聴診するので精いっぱいで、いくら待っても口を開けてはくれない。
.
.
翔「ちょっと、あーんってするぞ?」
翔にぃが顎を引いて固く閉ざされた口の中に指を入れながら、
どうにかして口を開かせてくれた。
.
.
困ったような顔をしながら“ごめんなぁ”って言ってる翔にぃ。
でも決して顔を押さえる手の力を緩めることはしないんだよね。
.
早く終わりにしてやりたいって気持ちは、俺も翔にぃも同じだから。
.
.
.
「いやあ゛ーー!!! んっ・・ｳｪ・・ｹﾞﾎｹﾞﾎｯ!!・・・うわぁぁぁん」
和「ごめんねぇ。苦しかったね。」
.
.
“ぺったんするよ〜”なんて言っている暇もなく、
不意打ちされたAは火がついたように泣き出してしまった。
.
軽く舌を押さえただけなのに、
Aは背中が波打つほどむせてしまって・・・
.
この子は本当に反射が強いんだなぁって再確認。
やっぱりできるだけぺったんはやめてあげた方がいいな・・・
.
.
.
和「泣かないでぇ、A。
もう何にもしないから。
おにぃと一緒にねんねしよう?」
「うえ〜ん・・・ﾋｯｸ・・・やあだぁぁー!!」
.
苦しい思いをしてさらに機嫌が悪くなったAは、
俺ら2人がどんなにあやしても泣き止まない。
結局どこが痛いのかもよくわからなかったし・・・
.
喉は腫れてたから多少の痛みはあるだろうけど、
こんなに大泣きするほどの痛みとは思えないんだよね。
.
.
.
翔「今日はよく泣くなぁ。
何か我慢してるのか?・・・・A・・・」
.
.
我慢してる・・・・・・
あのAが痛いのを我慢してるの・・・・?
.
あんなに痛みに弱い子なのに。
いつもならすぐに“痛いーー”って叫ぶのに。
.
お腹も、頭も痛くない・・・
喉の腫れもそれほではないとすると・・・
.
.
.
.
和「A、ちょっとお耳診せてねぇ。」
「ﾋﾞｸｯΣ!! いやあぁぁぁ!!」
.
.
.
俺の頭に浮かんだ一つの可能性。
ちょっと耳に触れただけなのに、Aは身をよじって激しく拒絶した。
.
俺の予想、当たったかも・・・・
ラッキーアイテム
革ベルト
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 333人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ちさ
| 作成日時：2012年8月24日 1時
