花粉症 7 ページ7
雅紀Side
しばらくしてでた検査結果によって
Aは花粉症であることがわかった。
まぁ、やっぱりというか、ほぼそうだとは思ってたけどね。
.
斗「とりあえずはお薬飲んで様子見ましょうか。
あとは目薬だしときますんで、痒がったらさしてあげてください。」
雅「ありがとね斗真。
なんかいろいろ気ぃ使ってくれたみたいで。
斗真、採血苦手だったらどうしようかと思ってたけど(笑)、
すごい上手なんだね。」
斗「いや、それは和のおかげなんですよ。
昔よく和の練習に付き合わされてましたから。
“俺は採血で子どもたちに痛い思いはさせない!!”って。
当時は寝る間も惜しんで練習してましたからね。」
雅「そうだったんだ。
確かに、和も採血上手いもんな・・・
そんなことがあったなんて知らなかった。」
斗「おかげで僕まで注射の腕、上達しちゃいましたよ(笑)
Aちゃんには泣かれちゃったけど。
僕もまだまだですね。」
雅「いや、誰がやってもAは大泣きだからさ。
じゃ、そろそろ次の患者さん呼ばないとまずいだろ?
たまにはうちに遊びに来てよ。
またそのときゆっくり話そう。」
斗「えぇ。
じゃあAちゃん、お大事に。
ちゃんとお薬飲んでね?」
雅「ほらA。
斗真先生にお礼言って?」
.
俺にべったりへばりついてグズグズいっていたA。
斗真がAの顔をのぞきこんだら、俺の胸に顔をうずめて隠れちゃった。
.
雅「も〜・・・・ごめんね。
じゃ、これからも和のことよろしく。
ありがとね。」
.
診察室を出ていくとき、
『じゃあね』ってAの頭をそっと撫でてくれた斗真。
最後の最後までいいやつ!!
やっぱ斗真って、小児科医にもむいてるよね。
ラッキーアイテム
革ベルト
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作者名：ちさ
| 作成日時：2012年4月29日 1時
