絶望 ページ17
あなた side
「記憶の一部がない…か。
それでも、待つに値する程の力。」
『待つ…？』
不審に思い、そう言うと…ジョゼは口角を上げた。
そのしぐさに背筋がゾッとする。
「我がギルドに欲しいのですよ…貴方が。」
『っ!!!』
「何っ?!!」
今まで黙って聞いていたエルも
これには驚いたように声をあげた。
私は、咄嗟に言葉を発する。
『何があっても入らない…っ!!!
命を大切にしないギルドなんかに誰が入るもんかっ!!!』
───私は、妖精の尻尾の魔導師
であることに誇りを持ってるんだっ!!!
すると、ジョゼは怒りを込めたように告げた。
「貴方のような強大な魔導師が…
マカロフのギルドに他にもいたとあっては
気にくわんのですよ!!!」
そう言った彼は手に邪悪な魔力を纏い、
私達に向けて魔法を放つ。
吹き飛ばされたが、何とか立ち直し
エルと私は、次々と向かってくる魔法を避けた。
「なぜ私がマカロフを殺さなかったか、おわかりです？」
「!!!」
「絶望──絶望を与える為です」
すると、愉快に笑みを浮かべながら続けるジョゼ。
「目が覚めた時、愛するギルドと仲間が
全滅していたらどうでしょう。
くくく…悲しむでしょうね。」
なんて奴…。
これが正規ギルドのマスターなの?!!
聖十大魔導なの?!!
どうしてそこまでできる訳…っ!!!
「あの男には絶望と悲しみを与えてから殺す!!!
ただでは殺さん!!!!
苦しんで苦しんで、苦しませてから殺すのだァ!!!!」
「下劣な…」
エルは、思わず言葉をこぼした。
「幽鬼の支配者はずっと一番だった…」
そして、荒々しく告げていたジョゼは
静かな口調で、また話を始める。
*
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 827人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「逆ハー」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
きのこ - 更新してけろー！ずーっとまってるのよー (2020年5月26日 8時) (
レス) id: 3bedfabe5a (このIDを非表示/違反報告)
ララ*boa(プロフ) - んんっ!!!この小説本当に大好きなので今からでも続編書いてくださると幸いです!!!!!!! (2018年3月8日 11時) (レス) id: d70a4c1774 (このIDを非表示/違反報告)
雪路 - この小説大好きです！更新楽しみに待ってます。頑張ってください！！！ (2017年4月5日 15時) (レス) id: 0aba210afa (このIDを非表示/違反報告)
みう - グレイ大好きなのですごい読んでて楽しいです(*^^*)更新待ってます (2017年1月25日 20時) (レス) id: 558898fd67 (このIDを非表示/違反報告)
なむなみ - すごく面白いです！私、グレイが大好きなのでたまらない作品です！ (2016年1月30日 23時) (レス) id: 68fa4e67bd (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆうの | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=pan1224o8
作成日時：2014年2月20日 17時
