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『………どうぞ』
深「まじでありがと」
脅しに屈した。
死に物狂いで入社した会社に、厄介なやつだと思われたくなかったのだ。
深澤さんを放っておけない気持ちも、ないと言えば嘘になる。
あと、誰かが居てくれると寂しさが紛れそうだった。
『ここから私の生活スペースです。入る前に身分とか証明して貰えますか』
深「んー、なんかあるかな」
ゴソゴソとズボンや上着のポケットを探っても、一向にそれらしい物は出てこない。
出てきたのはスマホだけ。
『免許証とかないんですか?』
深「あー俺ね、持ってないの」
『……ご職業は?』
深「無職」
わかってた。
わかっていながら家にあげた。仕方ない。
『あの』
深「ん?」
『今までどうだったかは知りませんけど、私はただで泊めるつもりないですよ』
きちんと初めにいっておかないと、そんなの聞いてないとか言われかねないし
最悪なのは貢がされる状況になること。そういう危険は回避しておこう。
深「うん、お金は大丈夫。でも家賃払えるほどは無いからごめん」
『いやごめんて…、じゃあどう貢献するつもりですか?あといつまで居るのか…』
深「何でもするし、許される限り居たい」
『何でも…?』
深「そ、なんでも」
家事がどの程度まで出来るのかとか色々考えていたら、彼の影が私に被さった。
普通に近いな。どういうつもり__
深「“そういうこと”も相手したげるよ?」
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紅彩(プロフ) - ぐりーんかれーさん» こちらも読んでくださってありがとうございます!最後まで読了ありがとうございました、また次も頑張ります!^^* (2021年3月10日 14時) (レス) id: 4196f501cf (このIDを非表示/違反報告)
ぐりーんかれー(プロフ) - 最高でした!!お疲れ様でした!次作も楽しみにしています! (2021年3月10日 12時) (レス) id: 5c6f4c07d1 (このIDを非表示/違反報告)
紅彩(プロフ) - orzさん» コメントありがとうございます!感情移入して読んでいただけたようで感激です!引き続き頑張ります! (2021年3月8日 6時) (レス) id: 4196f501cf (このIDを非表示/違反報告)
orz(プロフ) - えーふっか…ひとりにしないで…て思ってしまいました。続き楽しみです! (2021年3月7日 23時) (レス) id: b87be1daff (このIDを非表示/違反報告)
紅彩(プロフ) - はなみさん» コメントありがとうございます!笑っていただけて良かったです笑 ぜひ楽しみにしていてください! (2021年3月5日 9時) (レス) id: 4196f501cf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紅彩 | 作成日時:2021年2月26日 17時