最後はやっぱり ページ33
「あー、なんや、濃い1日やったわ」
『ねー…すごい、ヤスくんのことばっかり考えてた。笑』
「俺…自分でもびっくりするくらい、お前のこと考えてた」
『な、なにそれ!?ううううれしい!』
「ほんま、よかった。好きでおってくれて、ありがと」
ふんわり笑うヤスくん。
照れくさくて、へへへって笑って誤魔化した。
自然に手を繋いで帰る。
昨日までだったら一喜一憂してることだったのが、当たり前に感じる不思議。
「あのな、A」
『ん?なーにヤスくん?』
駅前について、いつもの分かれ道。
私は電車に、ヤスくんはお家に。
ピタリと足を止めたヤスくんに合わせて、私も足を止める。
見上げたヤスくんの表情は、かたっぽだけ口角を上げた…意地悪するときの笑顔。
「俺、1日昼飯食べ損ねてるやんか」
『…はい?』
「や、はい?やあらへんくて。弁当なくてほんまに辛かってんやんか」
『そ、それは、ごめんなさい…』
「結果的に連絡、シカトされてた訳やんか」
『っぐ…!!!』
「もちろん俺に原因はあるで?せやけど…めっちゃさみしかったなぁ…」
意地悪する企んだ笑顔だったのに、気づけば下から覗き込むような上目遣い。きゅるるん♡としたおめめに見つめられて、罪悪感が襲う。
ここぞとばかりに繋いだ手にキュッと力を込めて少し振る仕草をしてくることが計算だと分かっていたとしても、あざとかわいい…!!!
『もう、ほんとにごめんね!?もうしない!絶対しない!』
「ほんまぁ?」
『ほんま!ほんま!むしろなにかお詫びを…!!!』
「えー…ええの?」
じゃあ、とそのまま私の手を引いて歩き出すヤスくん。方向は駅じゃなくて…
『や、ヤスくん!?』
「んー?」
『わ、私っ家に…』
「俺ん家」
『ん…んんん?』
「お詫び、してくれんねやろ?やから、俺ん家」
『は…は!?え、は!?///』
いろいろ想像して、ボンっと赤くなる。
彼氏の家→お詫び→イチャイチャ→ピーーーーー
「きゃ、Aちゃんやらし」
『や、ややややらしくないっ/// なんも考えてない!///』
「えー…そうなん?」
クスリと笑ったヤスくんが、耳元で囁く。
「俺は、やらしーこと考えてるで?」
ヤスくんは、有言実行する男でした…//
おわり
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蒼乃碧(プロフ) - 素敵なお話ありがとうございました!そして…完結おめでとうございます!コメントを拾って下さって本当に嬉しかったです! (2020年2月12日 21時) (レス) id: b2e7866667 (このIDを非表示/違反報告)
おゆ(プロフ) - ゆんゆさん» ゆんゆさんコメントありがとうございます!無事完結することができました^ ^ (2020年2月12日 20時) (レス) id: c48463ca18 (このIDを非表示/違反報告)
おゆ(プロフ) - みきさん» みきさん!毎回更新の度にコメントして下さってありがとうございました!わたしも最後まで更新できてうれしいです…!!!引き継ぎどうぞよろしくお願いします^ ^ (2020年2月12日 20時) (レス) id: c48463ca18 (このIDを非表示/違反報告)
みき(プロフ) - 完結おめでとうございます!主人公のこと大好きなヤスくんが読めて嬉しいです!今後の作品も楽しみにしています! (2020年2月12日 7時) (レス) id: d5b4f7ed9e (このIDを非表示/違反報告)
みき(プロフ) - 更新ありがとうございます!読めるだけで嬉しいです。続きも楽しみにしています! (2020年2月3日 7時) (レス) id: d5b4f7ed9e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おゆ | 作成日時:2019年8月4日 0時