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それだけ言って、ふぅと息を吐いた。
これだけ言えば諦めてくれるだろう
オスマンは少し躊躇ったが、すぐに目に元の鋭さを取り戻した。
｢…俺らはずっとβ国に居たわけじゃない。元々、売られて来たんや。買ってくれた奴を俺らは優遇してくれただけで、信頼出来るやつやと思った。｣
『！…』
｢だけど現実はそんな優しくなかった。俺らのことを優遇したのは、俺らを高く売るためやった。裏での会話を聞いてまった俺らはすぐにその家を出た。そこから少年兵になった。｣
……そりゃ、信頼出来ないわな！！！
私だってそんな過去あったら無理、人間恐怖症になってしまう。
これは…もう、正直な気持ちを言ってしまうか…
｢人間みんな金の事に目がくらむ。俺らは珍しい色ばっかやから、高い。だからお前もどうせ一緒やろ。もう惑わされない。あいつらを守るためにも。｣
『…悪いが私は最近、物事を正常に判断出来ない。故に少しお前達の知っている私を崩して対応させてもらう。』
オスマンがピストルの安全レバーに手をかけた。
大きく息を吐いて、オスマンを見下ろした。
『知らんがな！！』
｢…！？｣
『てめぇらの過去の人物なんざ所詮、過去だろうが！！大事なのは今！お前達を助けてくれる奴だろ！！自分達だけで生きていける…？勘違いも甚だしいな！この世はそんなに甘くねえよガキが！』
｢はっ！？｣
『いいか！？世の中な！力を持たねえ奴は力を持つ者に淘汰されていくんだよ！だから今、お前らが1人で生きていけるように武術とか学術を覚えさせようとしてんだろが！！！お前、頭良いんやろ！そのお前が正しく判断出来なくてどうする！』
｢…！｣
『…私はただ自分みたいな過去を持つ子供を見たくないだけだ。勘違いするな、お前達の為じゃない。自己満足だ。いいか？自分の考えだけで物事を決めるんじゃない、今どれが最善と言える選択かどうかを見極めろ。』
オスマンは悔しそうにピストルを下げた。
今までで1番大人げなかったがどうやら納得して貰えたようだ。
『…オスマン、私はな、過去がどうでもいい、関係ないと言っている訳では無い。むしろ過去が現在の自分を作るのだ、現在に1番関係あるのが過去だ。』
｢っ、だったら…｣
『だが、私を過去のクソ野郎と比べられるのは、いささか不愉快だ。私はマフィアだ、犯罪にも手を染めるが、それだけで決めつけられたくは無い。』
オスマンのいつも閉じている目が開いて揺れた。
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ペンギン - 面白いです。続き楽しみにしてます。がんばってください。 (2020年7月18日 13時) (
レス) id: 5f842aeb4f (このIDを非表示/違反報告)
ヲっす(プロフ) - コメントありがとうございます！楽しんで頂けているなら幸いです！ (2020年4月28日 7時) (レス) id: c07bfd86f9 (このIDを非表示/違反報告)
うにぎらい(プロフ) - 作品読ませていただいています！すごく面白いです！更新楽しみに待ってます!!!応援してます！頑張ってください!!! (2020年4月28日 0時) (レス) id: 2ccfca6d8f (このIDを非表示/違反報告)
ヲっす(プロフ) - 指摘ありがとうございます。おかげで治すことが出来ました。気づいてなかったとはいえ、不快な思いをさせてしまい、申し訳ありませんでした。 (2020年4月27日 21時) (レス) id: c07bfd86f9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヲっす | 作成日時：2020年4月27日 15時
