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ゾムside
兄さんはそう言って吸っていた煙草を灰皿に押し付けた。
その表情はどこか懐かしいものを思い出すような優しい顔をしていた。
俺は、あの首領の過去に興味が湧いた。
過去を聞いてどうしたいとか無いけど、知っておくに越したことはない。
シッマとロボロをおいて、兄さんの部屋を飛び出し、首領が居る執務室の前に来る。
ドアを開けようとしたところで、少しそれが開いていることが分かった。
なんでやろう、そう思っていると、中から首領の声が聞こえてきた。
気配を消して、耳をすます。
内容は、首領の過去のことやった。
想像以上に壮絶なそれに絶句する。
部屋を少し覗くと、見慣れた赤マフラーと、紺色の頭が見えた。
あいつらもなんか見つけたから聞きに来たんやろか。
首領が過去を話終える前に執務室のドアの前から去った。
｢ゾム？どこ行っとったんや｣
｢…いや、べつに｣
｢は？｣
兄さんの部屋に戻ると、シッマとロボロが呑気に茶をすすりながらお菓子を食べていた。
なんやねんこいつら、人の気も知らずに…
首領は本当に俺が思っとるようなクズなんか分からんくなった。
もしかしたら本当に気まぐれとかで拾ったんかもしれん。
少なくとも、トントンと大先生相手に話す姿は、真摯で2人に気を使っているようだった。
売り飛ばそうとか思っとる相手やったらあんなふうに話さへんって俺は知っとる。
でも本当の理由が分からんくて、頭はどんどん混乱していく。
そんな俺を見て兄さんが微笑んだ。
｢ゾム、難しく考えんでええねんで。あいつは話せばちゃんと答えてくれる奴や。｣
俺はグルッペン達とか兄さん達以外信用出来へん。
他の奴らはいつ裏切るか分からへんから。
でも兄さんがそう言うなら、少しだけ話してから、あいつを殺すか決めようと思った。
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ペンギン - 面白いです。続き楽しみにしてます。がんばってください。 (2020年7月18日 13時) (
レス) id: 5f842aeb4f (このIDを非表示/違反報告)
ヲっす(プロフ) - コメントありがとうございます！楽しんで頂けているなら幸いです！ (2020年4月28日 7時) (レス) id: c07bfd86f9 (このIDを非表示/違反報告)
うにぎらい(プロフ) - 作品読ませていただいています！すごく面白いです！更新楽しみに待ってます!!!応援してます！頑張ってください!!! (2020年4月28日 0時) (レス) id: 2ccfca6d8f (このIDを非表示/違反報告)
ヲっす(プロフ) - 指摘ありがとうございます。おかげで治すことが出来ました。気づいてなかったとはいえ、不快な思いをさせてしまい、申し訳ありませんでした。 (2020年4月27日 21時) (レス) id: c07bfd86f9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヲっす | 作成日時：2020年4月27日 15時
