126 気遣い 6 ページ26
ジニョン side
ＪＮ「その紙袋もしかして(笑)？」
一瞬で悟った…
ヒョンは…
ヨナさんの為にここの料理をテイクアウトしたんだ…
ここからヨナさんちまでは…
そんなに遠くない…
今からそれを持って…
ヨナさんちに押しかけてって…
そのままお泊まりするんだ…
僕は…
はにかみながら店を後にするヒョンを…
わざと呆れ顔で見送った…
ヒョンの事だから…
ヨナさんに…
事前に泊まる事を話してなさそう…
もし…
泊まりまで持ち込めずにコソコソ宿舎に帰ってきたら…
目一杯からかってやろう…
ＪＮ「おばあちゃん…アイスコーヒー１つ…」
コーヒーを追加注文すると…
今日もサービスだと言って…
美味しそうなチーズケーキが出てきた…
ＪＮ「なんかもう…ただただ申し訳くて…」
婆「何言ってるの？私はあなたからたくさんの生きる力を貰ってるわ…これくらい当然よ…」
少し離れた所にいるおじいちゃんも頷いている…
婆「ジェボムくんだっけ？
あの子には春が来てるみたいだけどあなたはまだみたいだから(笑)…
頑張っての意味も込めてね…」
ハハハ…
ばれてる…
婆「こんなにいい子なのに…なんでみんな気付かないのかしら？
そうよ…客が来ないこんな古くさい店に入り浸ってるからダメなのかも(笑)…」
ＪＮ「そ…そんなこと…」
婆「冗談よ(笑)…
これからもおばあちゃんにもっともっと生きる力をちょうだい…」
ＪＮ「はいもちろん…」
時間はゆっくり過ぎていく…
難しい顔をしながら考え込んでいる僕に…
遠慮しているのか…
もうこれ以上おばあちゃんは構いに来なかった…
よし決めた！
Aさんとのこれからのこと…
僕は誰も傷付けたくない…
それが正しい答えじゃないかもだけど…
今の僕が出来るのはこれしかないんだ…
明日…
ヒョンに僕の考えを聞いてもらおう…
気付けばそろそろ帰る時間…
ＪＮ「僕もう帰るね…お会計してくれる？」
婆「大丈夫！ジェボムくんからいただいてるから…」
今日もまた…
なんだかんだ言って…
一番いいところは全部ヒョンが持っていった…
悔しいけど…
そんなヒョンに僕は勝てる気がしない…
だからちょっとだけ皮肉混じりに…
ヒョン宛に…
冷やかしのメッセージを送った…
『色んな意味でごちそうさま…じゃあごゆっくり…』
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作者名：じぇびにゃん(*´ω｀*) | 作成日時：2016年10月10日 20時
