第三話 クローバーと迷子の少女 2 ページ24
稜我が申し訳なさそうに首を振ると女の子はどこか悲しそうな顔をしてとことこと木葉のところへ戻ってきて服を握ってじっと木葉を見た。
「うん、ごめんね、ぼくも君のお兄さんじゃないんだ。君のお兄さんを探すためにここに来たんだよ」
『？』
女の子は不思議そうに首をかしげた。
空はその様子を見ていて頬杖をつきながらポツリと言った。
「木葉も最初会ったとき聞かれたんすか？」
「あ、はい！そうなんです、すみませんなにも言わずに…」
「まぁ、空に関わりがあるのかもと思って止めなかったし、木葉に聞かなかったのは俺たちだからさ気にしなくていいよ。な、零夜」
「ああ」
稜我が零夜を見やると零夜もコクりと頷いた。さて、と稜我が話を続ける。
「そういえば、名前、聞いてなかったな。」
「あ！そうだった！」
「珂奈、どうしてそれを忘れるんだよ…」
零夜がため息を軽くついて珂奈がすみませんっと返した。
「とにかくここに先に来た方がいいかなって思って…」
「まあ、それでもいいけどね、何度も聞くよりも一片の方が楽なこともある。この様子だと木葉に一番心開いているかもしれないから、聞き取り、頼んでもいいかな？」
「え、でも、ぼくなにも話したりしてないですよ…？」
「ここで聞いて回って最終的に木葉の元へ戻ったのが何よりもの証拠だろ。ゆっくりでいいから話を聞いてやれ。何も俺らが出てって一人で聞き取りしろって言ってる訳じゃねーんだから」
部長と副部長にそう言われた木葉は、しぶしぶうなずいて。女の子にまず、名前を聞くことにした。
「あのね、お兄さんを探すために聞きたいことがあるんだ。いい？」
女の子は目をくりくりとさせて少しだけ考えるそぶりをするとうん、と答えた。
「まず、君の名前教えてもらってもいいかな」
『なまえ…？』
「名字と名前、ぼくは名字がみずき、で、名前がこのは、それでみずきこのはって言うんだけど、そういう感じで答えてもらえる？わからなければ、下の名前だけでもいいよ」
『えっと…くらさわ、やすは…』
「名字の字はわかる？こういう字？」
空が横から検討をつけながら名字の漢字を白紙の紙に書いていく。それを木葉に渡し代わりに木葉がやすはに見せた。
『えっとあんまり、ごちゃごちゃ、してないほう…だったと…おもう…』
「倉沢、だね」
木葉はやすはが指差した方の文字に◯をつけた。
「お兄さんの名前はわかる…？」
その答えには返答がなく、やすははただ首をふった。
『わからない』
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ゆか潤★(プロフ) - いいなぁ文才ある人って尊敬しちゃいます♪私も書こうとしたのですがなかなか書けません(泣) (2012年8月7日 10時) (携帯から) (
レス) id: 1da60932fe (このIDを非表示/違反報告)
秋桜(プロフ) - わぁーｗ 凄いやｗ 秋さんはいくらかいても読まれないから諦めたけど、凄いHit数だわぁ･･･ 更新待ってるよん、頑張れ(´∀`*) (2012年7月12日 19時) (レス) id: ccc16e3744 (このIDを非表示/違反報告)
瑠河(プロフ) - ありがとうございます！！受験のため、すぐ書くことは出来ませんが、3月下旬には書きますので、待っててください！！ (2012年3月3日 9時) (レス) id: 2076b1e41b (このIDを非表示/違反報告)
胡麻 - 遅れた？！１０００hitおめでとぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ！！！！！！！！！！！！！ (2011年10月25日 21時) (携帯から) (レス) id: 2d1389d30b (このIDを非表示/違反報告)
瑠河 - １０００hitありがとう！！ (2011年10月22日 19時) (レス) id: 059d05a34b (このIDを非表示/違反報告)
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