168話 ページ19
ここはジャイアントワームという生物の縄張りで、下手に動き回れば、2匹、3匹と現れるらしい。
モグラ「つか、お前らどこに向かってるんだ!?」
そのモグラ君の質問に、リヒトさんが答えるように言った。
リヒト「我々は空間の裂け目に向かってるんだけど……」
リヒトさんがそう言うと、モグラは話を聞くように、こっちに飛ぼうとする。だが、どうやら私が居るせいで動けないようだ。
『……』
私は動くモグラ君の両脇を持ち、胸に抱き抱えた。
モグラ「うぇ?」
『この方が話しやすいんじゃない?』
モグラ「お、おう!そうだな!!えっと、何の話だったっけか……あ、そうだ!空間の裂け目だったよな!」
リヒト「はい」
モグラ「あそこなら詳しいぞ!」
『知ってるの?』
モグラ「知ってるも何も、オレはそこにいた」
モグラ君がそう言った瞬間だった。車が大きく上下に揺れた。……恐らく、あのミミズのせいだろう。
『……大丈夫?モグラ君』
モグラ「おう!お前がいいクッションになってくれたおかげでな!!」
『(クッション……)』
モグラ「お前達、そこに向かってるのか?」
リヒト「アドラバーストの影響で、過酷な環境を予想してたんだけど……人の言葉を話せる動物がいる場所だなんて……」
リヒトさんがそう言い終わると、モグラ君の顔は一瞬にして、暗くなった。
モグラ「……あそこは、オレたちにとってはオアシスだった。アイツらさえ来なければ、こんなじゃがいもを盗む事なかったんだ。お前ら、あそこに行くならオレも行く!!」
「オレは、オアシスを取り戻したい!!」
そう言ったモグラ君の目は、とても真剣な表情だった。
数分後、森羅とマンバン君はミミズと私達の距離を大きく離す事に成功した。
パーン「ピーッ、よくやった!!戻って!!ピーッ!!」
2人が無事に車に戻って来たことにより、パーン中隊長さんはスピードを上げ、モグラ君の指示する場所まで、車を走らせた。
・
モグラ君の指示の元、動いて何時間か経った頃だった。日は沈みだし、辺りが綺麗な夕焼け色に染まっていた。
夜に動くのは危険と判断したパーン中隊長は車を止め、私達は地面へ降りたった
モグラ「ふぅー、この辺まで来れば安心だ」
モグラ君がそう呟くと同時に、マンバン君がモグラ君の首元に炎で作ったナイフを当てた。
モグラ「ひいぃぃぃい!!」
オグン「お前は一体なんなんだ!!」
武「じゃがいも泥棒の悪モグラだよ!」
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トギリ(プロフ) - 人形師さん» ありがとうございます!!丁度お話が切れたので、次は続編で楽しみにしててください!! (2021年2月18日 3時) (レス) id: 3f55fcc611 (このIDを非表示/違反報告)
人形師(プロフ) - 凄く面白いです!続きが気になります。応援してます!! (2021年2月15日 21時) (レス) id: 0a38f0e1cb (このIDを非表示/違反報告)
トギリ(プロフ) - 戯言さん» ありがとうございます!!最近更新スピード遅いですが、頑張ります!! (2021年1月17日 20時) (レス) id: d62e5fc86b (このIDを非表示/違反報告)
戯言(プロフ) - とても面白かったです!!更新頑張ってください!! (2021年1月16日 10時) (レス) id: 2a27d057e9 (このIDを非表示/違反報告)
トギリ(プロフ) - 鏡さん» ありがとうございます!更新頑張りますね!! (2021年1月4日 22時) (レス) id: ea7a9b2bb6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:トギリ | 作成日時:2020年11月15日 17時