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｢Aー！起きなさい！｣
｢…起きてるよ！｣
姿見の前でネクタイを結びながら返す。
(これで良し…)
息を吐き出して、昨日ベッドへ放り出してから見ていない携帯を見る。何となく返答を見るのが怖くてそのままにしてしまったのだ──無視されたりしたら少し傷ついてしまうなぁと考えた末、
(素直に謝っとこう…、友達(仮)を遠ざけるとかはしたくないし)
携帯はポッケにしまってリビングへ。母はキッチンに立っているので、私達へは背中を向けているのみ。父は新聞に目を通していた。
｢おはよ｣
｢あぁ。忘れ物は｣
｢ないよ、大丈夫｣
行儀は悪いけれど、立ったまま手を合わせてパンにハムと目玉焼きが乗った物を口へ運ぶ。
｢今日、私も家に居ないからね｣
｢ん、仕事？｣
｢そうそう。お父さんも遅くなるのよね｣
｢あぁ｣
｢ご飯は適当に食べちゃってね｣
｢うん｣
此方を見た母に｢行儀が悪い！｣と軽く怒られながら、牛乳で食したパンを流し込む。ブレザーに腕を通しながら鞄を手に持てば、不思議そうな顔で
｢もう行くの？スープは？｣
なんて母が言う。
｢残ってるでしょ？夜にでも食べるよ｣
｢あらそ？｣
頷いて外へ──昨日と変わらず天気はいい。少し急ぎ足で学校へ向かえば、他の生徒と合流しそうな所で後から何かが背中に当たった。
｢あ…人使、おはよ｣
｢ん｣
鞄を当ててきたらしい。鞄を持ち直して私の隣に並んだ。
｢こっちなんだ？｣
｢まぁ｣
なんて事ないように会話はしているけれど、人使は真顔だ。少し怖いのは内緒。
｢あのさ｣
｢うん｣
｢昨日のだけど｣
｢ん｣
少し怖くて身構えてしまう。
｢確かに…そうだな｣
予想外の言葉だった。
思わず目を見開いて、人使を見たんだけれど──なんだよ、なんて気味悪いものを見るかのような目をされてしまった。
｢そんな事言われたの初めて…え、てか気分悪くなったりしてない？｣
｢別に…何だよ気持ち悪い｣
｢へぇ………へぇー！｣
何だか嬉しくなって、人使の体に自分の体をぶつけた。急な衝撃に耐えられなくてバランスを崩した人使は、私を恨めしそうに見るけど──すぐに柔らかく笑ったのだ。
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noise - 面白いですがもう少し文と文の間を開けた方が読みやすいですね、更新頑張ってください。 (2018年10月8日 3時) (
レス) id: c7ddf1a0db (このIDを非表示/違反報告)
ゴリラ満開(プロフ) - 志乃さん» コメントありがとうございます、応援嬉しいです…頑張っていきますね！ (2018年9月25日 2時) (レス) id: e7696dbe06 (このIDを非表示/違反報告)
志乃(プロフ) - 応援してます (2018年9月23日 8時) (レス) id: 9e6db2f27b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゴリラ満開 | 作成日時：2018年8月26日 1時
