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江尻の部下に呼ばれた馬吉の話では、日泥の賭場に来た男が借金のカタに出してきたのが"網走監獄から脱獄してきた囚人の皮"だという。男は"入れ墨にアイヌの埋蔵金のありかが示されている"とも言っていたそうだ。
「最初からそう説明してくれよ。そしたら私だってこんなことしなかったのに」
桜紅が掲げたのは銃口にハサミが突き刺さった拳銃だった。
馬「す…すみませんでした…」
持ち主の馬吉は怯えた表情で頭を深く下げていた。
尾「危ないやつだな。銃が暴発してたら片腕なくなってたぞ」
「いきなり銃を向けてきたからしょうがなくだよ。それを言うなら、お前はいきなりハサミで切りつけるなよ」
尾「クソ署長のくせに偉そうなのが気に入らなくて、つい」
「じゃあ仕方ないな〜」
江尻と馬吉の部下はなんとも恐ろしい会話を右から左に聞き流した。桜紅が店主に近付くのと入れ替わるように、尾形は江尻の頭を掴んで入口へ向かう。
「商売道具ダメにしちゃってすみません。弁償します」
店「いや、そんな…いいんだ。これ以上騒ぎが起きなきゃ、それで」
((ｶﾞﾗｯ
「そうですか？良かったな尾形、心広い店主さんd…」
((ﾄﾞﾝｯ ((ｶｱｱｱﾝ
店「ひっ！」
「あー、すみません。すぐ離れます」
尾形の外套を持って外に出れば、再び遠くのやぐらの鐘に銃弾を当てる尾形とそれを見る一人の男と二人の老人がいた。
『(ああ、なるほど)』
「なんてウデしてやがんだ！」
男が狼狽えながら叫ぶ。
尾「ははッ」
馬「先生!!こちらです」
ヘコヘコと頭を下げる馬吉を無視して尾形は進んだ。その顔は笑っている。
『(楽しそうだな)』
やれやれと肩をすくめてから桜紅は後に続いた。
─────
尾「そのケツアゴ、ぐるっとケツまで切り裂いて全身ケツにしてやろうか？」
「ユーモアがあるな」
江「意味がわかりません！」
尾「刺青について知ってること全部話せ。ケツ署長」
江「大抵のニシン番屋は大量の売上金を保管していて強盗から常に狙われていますので隠し部屋があります。日泥が持ってる入れ墨の皮は…多分ニシン番屋のどこかに隠されてるはずです」
馬「なんとか刺青の皮を引っ張りだすために日泥の妾をさらおうと思ったんですが、さらったところであそこは女将が実権を握ってるので、親方が持ち出してくれるかどうか」
尾「妾の家に案内しろ」
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伊瀬(プロフ) - 176さん» ありがとうございます！二章も引き続き頑張りまっす!! (2019年11月10日 23時) (
レス) id: 6b512e48b1 (このIDを非表示/違反報告)
176 - 一章お疲れ様でした！二章も楽しみです！作品とっても好きです！頑張って下さい！応援しています！ (2019年11月10日 22時) (レス) id: b5e0f112ee (このIDを非表示/違反報告)
伊瀬(プロフ) - 、さん» すみませんでした！ご指摘ありがとうございます。 (2019年11月10日 19時) (レス) id: 6b512e48b1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：伊瀬 | 作成日時：2019年11月10日 19時
