[伍] 七頁 ページ22
牛「3羽も……今朝また居なくなったと思ったら……散弾じゃないのによく撃ち落としてこれたもんだ」
上を向いて得意げに鼻で笑う尾形に牛山は「腹立つなコイツ」と言い、杉元は聞こえるように舌打ちをした。
杉「アシㇼパさんに無理だって言われたからムキになっちゃってさ…ハンッ」
ア「杉元は銃が下手くそだから妬ましいな」
杉「別に!!」
『ははっ』
杉「そこっ笑わない！」
─────
ア「チンポ先生、ヤマシギの脳みそです」
差し出された中身はなかなかに刺激的で牛山は躊躇するが、その横で杉元は無心で啜っていた。
ア「チンポ先生、脳ミソは嫌いか？」
牛「食っていいものなのかい？それ……」
ア「杉元ぉ？ヒンナだよな？」
杉「ヒンナヒンナ!!」
綺麗な瞳で見つめるアシㇼパに根負けした牛山は恐る恐ると口に入れた。
尾「いや俺はいらん」
次いで尾形に差し出すがハッキリと断られてしまう。アシㇼパの後ろの二人が衝撃を受けていると、桜紅が指で掬って躊躇いもなく口に入れた。
『へぇ不思議な味だな。でもクセになりそう、美味しい』
ア「桜紅〜〜!!」
目を輝かせながら、アシㇼパは桜紅に抱きついた。
牛「すげぇな…」
杉「うん…」
気を取り直したアシㇼパが包丁を握る。
ア「あとは内蔵ごとチタタプにする」
杉「出〜た〜っチタタプ!!」
牛「チタタプ？」
ア「チタタプっていいながら叩いてください。チンポ先生」
牛「チタタプチタタプ」
まな板に見立てた切り株の上で肉を二つの刃物で叩いて細かくする。
ア「そろそろ替われ尾形！チタタプは皆で叩くんだ」
((ﾄﾃﾄﾃﾄﾃ
尾「…………」
杉「アシㇼパさん！尾形がチタタプって言ってません！」
ア「尾形ぁ〜……どうした？」
尾「………」
『私が尾形の分まで言って叩くよ』
杉「甘いっ!!尾形に甘いよ！掬川さんっ」
『ははっ、そんなことないよ』
そんなやり取りがありながらも鍋は無事完成した。
ア「さあ食べよう！ヤマシギのチタタプを煮込んだオハウだ」
杉「いただきます」
『いただきます』
牛「ハフハフ…美味いッ!!」
『うん、いい出汁がでてる』
ア「アイヌの神謡にはヤマシギのカムイが出てくるお話がある。クマゲラのカムイとの恋のお話。題して「ヤマシギの恋占い」だ」
杉「恋のお話？聞かせて…」
そこからは、アシㇼパの話を聞きながらの穏やかな食事の時間が流れていった。
終わり
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伊瀬(プロフ) - 176さん» ありがとうございます！二章も引き続き頑張りまっす!! (2019年11月10日 23時) (
レス) id: 6b512e48b1 (このIDを非表示/違反報告)
176 - 一章お疲れ様でした！二章も楽しみです！作品とっても好きです！頑張って下さい！応援しています！ (2019年11月10日 22時) (レス) id: b5e0f112ee (このIDを非表示/違反報告)
伊瀬(プロフ) - 、さん» すみませんでした！ご指摘ありがとうございます。 (2019年11月10日 19時) (レス) id: 6b512e48b1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：伊瀬 | 作成日時：2019年11月10日 19時
