7 Days Wonder ..

#DAY 7. Crazy for you. ページ34

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# Side : Kenta Kamiya .



翌日、再びレンタカーに乗った俺達は
少し遠出して名護市役所を見学して、
そこから、美ら海水族館に向かう事になった。


目的地に到着して車を降りれば
いつの間にか、どちらともなく手を繋ぐ。
それが当たり前のようになってきた俺とナナ。


二人で交互に運転を代わりながら
沖縄を横断するようなハードスケジュール。


それでも、ナナは文句一つ言わずに
どこに行っても笑顔を振り撒いて
楽しそうに過ごしていた。


美ら海水族館からの帰り道、
次第に辺りが暗くなり始めるなか
ホテルに戻る途中、立ち寄ったのは
夜遅くまで開いてる美浜アメリカンビレッジ。



『此処も、ずっと来てみたかったの！』


『ねっ、健太、一緒に写真撮ろ？』


「はいはい、分かったから！」
(今日は結構動き回ったのに元気だなぁ…)



朝からどの場所に行っても
全力で楽しむナナの姿を見ていると
長距離移動してまで連れてきた甲斐があるし
楽しそうにはしゃぐナナにつられて
俺も自然とテンションが上がって
常に笑顔が絶えなかった。



一緒に居るだけで
こんなに安らぎを感じられる



そんな相手に出会える確率は
一生涯で、あと何回あるだろう？



あの日、空港でナナを一目見た時
胸の奥で感じた形の無いもやもやした感情は
次第に大きくなって、気付いた時には
ナナをこのまま離したくないと感じるほど
大きな独占欲の塊になっていた。



｢………。｣
(どうやって伝えたら分かってくれる？)



アメリカンビレッジに一歩足を踏み入れると
沢山のお店が所狭しと軒を連ねている。


目移りしてしまいそうなほどのショップや
ここの一番の目玉である観覧車は
夜になり、キラキラとライトアップしていた。


俺とナナが真っ先に向かったのは
お土産を買うためのショッピングコーナー。



『ナナ、迷子にならないように掴んでて』


「うん、分かった｣


「………。｣
(今更、遠慮する必要ある？)



腕を差し出してナナにそう言えば
遠慮がちにそっ、と腕を絡めるナナの姿。


これだけ近くに身を寄せて居ても
どこか隙間のある距離に
物足りなさを感じる俺は
もう完全にナナに溺れてるんだと思う






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