7 Days Wonder ..

#DAY 7. Crazy for you. 2 ページ35

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一通り色んなお店を回って
ナナがお土産を選んでいる間
俺は一人ベンチに座ってホットコーヒー片手に
遠巻きからナナの姿を眺めていた。



『遅くなってごめんね？』


『寒くなかった？』


「ん？」


「あー、俺は全然平気」



少ししてお土産の袋を幾つかぶら下げて
俺の元に駆け寄ってきたナナを見て
ゆっくりと立ち上がりながらそう返事をした。


そうして、空になったホットコーヒーを
備え付けのゴミ箱に捨てて、



「それよりさ、お土産ちゃんと買えた？｣


『うん、ばっちり！』


「そっか、良かったじゃん」



そう言って、さりげなくナナの手から
お土産の袋を奪い取って持ってあげれば



『あっ、良いよ、自分で持つから…！』



申し訳なさそうにそう言って
慌てるナナに、



「えっ、ごめん、何か言った？」
(本当は聞こえてるけどね)



わざとらしく聞こえてない振りをして
にやり、と笑ってそう告げた俺は
ナナのお土産を持ったまま
ゆっくりと歩きだした。
すると、



『ありがと、健太…』


「……………。」
(あー、駄目じゃん、そんな顔したら)



そう言って、再び遠慮がちに
俺の腕に手を回してきたナナの笑顔に
また一際、胸がぎゅっ、と締め付けられて
キスしたくなる衝動を必死に抑えた。



クリスマスシーズン、ましてや今日はイブ。
いつも以上に活気に満ちた空気で
どこもかしこも幸せな空気で包まれたように
通り過ぎていく陽気な人々の姿を
二人で横目に見ながらやって来たのは
さっき写真を撮った観覧車。



「何かさ、時間が経つの早くない…？｣


『うん、早すぎ…』



観覧車の乗車待ちの列が
さっきより少し長くなっていたものの
その待ち時間すら惜しむように
俺とナナの会話が止まることはなかった


ようやく乗り込んだ観覧車に
わざと向かい合わせじゃなく隣に座る。


ゆっくりとてっぺんに到着するまでの間
あれほど乗る前は会話が絶えなかったのに
何故かお互い言葉が見つからなくて
俺もナナもぼんやりと
観覧車から見える夜景を眺めていた。


しばらく夜景を眺めていると
何処か感傷的になってしまって
俺が繋いでいたナナの手を強く握りしめれば
ナナも同じようにぎゅっ、と握り返して…


きっと、ナナも俺も
今考えているのは同じこと___



『この旅行が終わったら、』


『こんな風に健太とは会えなくなるんだね…』


「……ナナ｣
(そんな悲しい顔してるのは、俺のせい？)



もしナナがこの先も俺と一緒に居たいと
思ってくれてるなら…




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