【銀魂】おやすみ、愛らしい人よ

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『……大丈夫か？』




怒られる、と思わず瞑った目は



彼の一言により驚きに変わった





『え……？』




大丈夫って……





『酒飲んだんだろ



……痛くねェか？』





そう言って、私の側頭部に手を添える





『大、丈夫…です』




私の返事に、そうかと呟いた彼は


何を考えているのだろうか






『……帰るぞ、A』




私は黙って頷き、鞄と合鍵を持って晋助さんの元へ戻る




鍵をかけて、ポストに入れた




エントランスの自動ドアをくぐると


目の前には黒塗りの車が止まっている




武市さんが開けてくれたドアに小さくお辞儀をしてから


晋助さんの後に続いて乗り込んだ





無言のまま、車は街を走っていく




横目で彼を見ると、窓に肘をついていた




彼の目が私を捉えようとしたから、慌てて逸らす



そしてそのまま、窓の外に視線を送った




あ、と小さく声が漏れてしまう




その理由は、海が見えたからだ





昼間の海はとても眩しく


太陽に反射して、宝石のように輝く






『……降ろせ』




『分かりました』





どうしたのだろう、と彼らを交互に見れば


車は道の端で停止した

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