【銀魂】おやすみ、愛らしい人よ

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『お前……


なに笑ってんだよ』





ようやく顔をあげて


俺を真っ直ぐに見つめてくる




そうして、ゆっくりと口を開いた






『……これが"夫婦"なんですね』




この言葉が、俺の胸に突き刺さるように


Aは訴えかけてくる






『言いたいことを、言いたいだけ言い合って



相手を理解するために


自分を知って欲しいために、喧嘩をする





私たちには、それが無かったから……』





だから、こうして啀み合っているのに


それを嬉しく思ってしまいます






そう言って、柔らかく微笑んだ





『こんなことを、お前はしたかったのか？』




喧嘩なんて、望んでするべきモノじゃない



拗れたまま解けなかったら、どうするつもりだったんだ





『嘘をついてまで、我慢して二人でいるのなら





こんな家、


無くなってしまった方がいいのかもしれませんね……』






そう、白い壁を触り


撫でるように力なく腕を落とした

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