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「Aちゃん、妙なこと言ってたんだよね」
その日もミツと飲んだ
「何て?」
「酔っ払ってだけど、『私と碧人さんは依存しあってるの〜!』とか何とか。すごい酔ってたからほんとかわかんないけど」
「そうなんだ」
「どう思う?仮に俺にめっちゃ好きな彼女がいるとしてずっと付き合ってて幸せだって時に、その相手に依存してるって言うか?なんか俺わかんないんだよね。それか、Aちゃんがメンヘラ気質とか?」
「ますますわかんねえ。本人に話聞いたのに、余計わかんなくなったわ」
そう言ってミツはわかりやすく頭抱えてるから
俺はもうそれ以上このことに関して何も言わないで
悩んでるミツをほっといた
そしたらタマから電話が来た
「今、飲み来れる?」
妙に切迫してる声だったから
「うん」
とっさにそう答えていた
タマのいる場所に向かうと
タマはもうかなり酔っていた
酒に弱いほうじゃないのにこんな姿を見るのは久しぶりだった
「ニカ、大事な話なんだ」
「A、碧人に…」
すごい辛そうな顔してる
「どうしたんだよ」
「碧人に、手挙げられてたみたいなんだ」
そう言われた瞬間、思わず絶句した
「どういうことだよ」
「いや、それが俺も今日初めて気づいたんだけど」
「暴力振るわれてるってことか?」
「…うん」
生きて来た中でこんなに行き場のない怒りを覚えたのは初めてだった
タマ曰く、今日の会議でAの腕に痣を見つけて
今さっき問いただして来たらしい。
「俺のせいだ」
俺がたどり着いた結論はこれだった
「俺に会った最後の日からおかしかった、何となく予想はしてた。でも今更どうすることもできなくて。ごめん。」
「俺がちゃんとタマの言うこと聞いてればこんなことならなかったんだよな」
話してる間にことの重大さが飲み込めて来て
自分の情けなさに何だか泣きたくなって来た
そんな俺の言葉を遮るようにタマが椅子から降りて頭を下げてる
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作者名:だだ | 作成日時:2017年5月15日 19時