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そんなこんなでまだ整理もつかないうちに
全体ミーティングが行われた
衣装担当の3人を中心に、今回の衣装チームと顔合わせ
本当ならAに会えるって嬉しいのにひたすら憂鬱だった
顔を見たら多分、俺は気持ち止められなくなると思うから
癖で、今日もあのアクアマリンの指輪をしてしまう
Aに見られたらって一瞬外すか迷ったけど
このままつけていくことに決めた
六本木のレコード会社のでかい会議室で、ミーティングは始まった
「お忙しい中、お時間をいただきありがとうございます。本日は横尾さん、藤ヶ谷さん、玉森さんにいただいた衣装案を元に、当方のデザイナーがデザイン画を作成させていただきました。佐々木さん、お願いします」
衣装チームのリーダーっぽい人がそう言うと
なぜかAが書類を配り出す
嫌な予感が的中したのか
Aの苗字はタマと同じはずなのに
もしかして本当にあいつと結婚しちゃったとか??
玉森なんて苗字が珍しいからわざと違うの名乗ってるとか??
そんなことぐるぐる考えてると資料を配るAが回って来た
資料を持つその手に
アクアマリンのリングがしてあることに気づいた
瞬間、予想通りに、Aへの気持ちが堰切って溢れ出してくるの感じて
やっぱりダメだったとかぼんやり思ってた
ガヤさんが向かいの席からミュートで
『Aちゃん、大人になったろ?』
って言ってくるから
かすかに微笑んで
『うん』
って静かにうなづいた
ミーティングはとりあえず簡単な衣装案のすり合わせと生地の大まかな選択、寸法を測ったりしてだいたい2時間半くらいで終わった
最後、衣装チームの人に見送られる
ドアの前に立ってるAの顔を直で見ることもできず
結局さっきされてたはずのリングが外れてるAの手を一瞥して
またちょっと暗い気分になって会議室を出た
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作者名:だだ | 作成日時:2017年5月15日 19時