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あれから隙をみてはお店に向かおうと思ってるのに、ありがたいことにそんな暇もないほどに
仕事に追われててなんだかんだで2週間以上が経ってしまった

Aへの気持ちに気づいてしまった手前、彼氏ができたできないだって聞かされて焦るかなと思ってたけど

自分でも意外なくらいにどっしりとその事実を受け入れていた



タマはその、碧人とかいうやつとかなり仲良くなってて

誰も興味ないようなAとそいつの話をわざわざ聞かしてくるし

最初はそういうのいちいちまともに聞いてちょっと腹立ててたけど

もう今ではそんなのも気にならなくなって来る


なんとなくタマは、碧人ってやつとAの関係を応援してたんじゃないかって思ってる

とか言ったら自意識過剰とか思われそうだけど

だってこの一連のことに関してのタマの態度が

あいつにしては色々と不自然すぎるし


俺とAが下手に近づかないようにそうしたんじゃないか?とか

そういうよこしまで都合いいことばっか考えてたら

Aとそいつの関係もそう長く続かないんじゃないかって

余裕綽々に考えてた




だからちょっと前みたいな、会いに行けば顔見て気楽に話できればいいや、くらいなスタンスでいたくせに

ちょっとの時間見つけて店に行っても

遠巻きに働いてるの見たり、近所に用があるような顔してちょっと前通って見たりするだけで

俺、ちょっとストーカーっぽい…?


てか、今の俺に店に入る勇気がないっていうのが正直なところで

なんかこういうウジウジしたところに俺自身も困ってる


最後の会話があんなんだったせいか、どんな顔して会いに行けばいいとかはっきり言ってわからない


もっと知らん顔してA奪いに行ければとか、感情では思うくせに

中途半端な理性がそれを許してくれない




その日は、今にも雨が降りだしそうな空の色してて

傘をもって家を出ていつものように店に向かってた

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作者名:だだ | 作成日時:2017年5月15日 19時

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