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「もしもし〜」
「もしもし〜Aちゃん」
裕兄ちゃんの電話口にはなぜか藤ヶ谷さんがでた
「あ！藤ヶ谷さんさっきぶりです(笑)今会社出たので、皆さんにそう伝えてください！」
「オッケ〜！あ、ちょっと待って！Aちゃん！藤ヶ谷さんじゃなくてさ！名前で呼んで！！」
「え〜！？いきなりなんですか！(笑)いきなり名前とか難易度高すぎです(笑)」
万が一を考えて
周りの人に聞かれてないか少し見渡してから
「太輔…さん？？」
「フフッ、待ってるね〜」
ブチッ
唐突だな〜(笑)
その後太輔さん…がキャピキャピ、女子みたいに
「太輔さんって呼ばれちゃった〜！」って
みんなに騒ぎ立てていたことを裕兄ちゃんから聞かされた
お店まで歩いて行く道で
碧人さんにコンサートの話するの忘れてた
と思い出した
まあ今日の機嫌じゃ、そんな気にも留めないかな
お酒の力も借りちゃおう！
みんないい人だって会えば分かってくれるよね
って
お店は会社からほんの10分も歩かないところにあった
一応、裕兄ちゃんに電話をかける
「もしもし、裕兄ちゃん？ついたよ」
「Aちゃーん！」
誰？
「えっと…」
「みっくんだよー」
「みっくんって！(笑)北山さん！北山さんも来てるんですか！」
「そだよー、玉森でぇすって伝えて入ってきてね〜」
さっきからなんで裕兄ちゃんの電話は他人が出るの(笑)
ちょっとクスッとしてから賑やかであろう店内に入る
お化粧直してくればよかったな〜なんて思いながら
「待ち合わせしている玉森です。」
玉森を名乗るってやばくない？
芸能人御用達のお店だからそこらへんのプライバシーはしっかり守られてるんだろうけど
この上ないくらいに緊張した
柔らかい雰囲気のお姉さんが、ガヤガヤうるさいお部屋に通してくれた
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作者名：だだ | 作成日時：2017年4月22日 23時
