君のいる世界～2～ (ページ11)

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裕兄ちゃんに全部話させるのは申し訳ないと思って
自分で口を割って今までの全てのことを話した

裕兄ちゃんと裕兄ちゃんの家族とは本当に血の繋がった家族ではないこと
半ば母親に捨てられたこと

ヘビーな内容だからなるべく軽いトーンで話したけど
やっぱりなんだか雰囲気が暗くなってしまった

「ってな感じで…すいません！こんな暗い話しちゃって！」

再び空気を明るく戻そうと思ったけど
顔を上げたら目の前には泣きそうな顔の千ちゃん

千「A…そんなの俺全然知らなかった」

申し訳なさそうに言う千ちゃん

玉「言ってねーもん、知らねーの当たり前だよ」

千「でもさぁ…！でも…なんか良かった、玉んちにAがいてくれてて」

千「Aがそういう状況になってなかったら玉んちにいることもなかったし、ってことは俺らもAに出会えてないでしょ…」

千「俺も名古屋から出てきて誰も友達いない時に玉んちでAとか達也とかみんなで遊んでほんっと楽しかったんだよ」

千「なんかよくわかんないけど、ありがとう！！！」

そう言って手を取ってくる目に涙をためた千ちゃん

玉「ガッちゃん、今超絶うっとうしいぜ」

千「そんなこと言うなよ！なぁ！A！」

「うん…ちょっとめんどくさいけど…(笑)千ちゃん昔から感動屋だもんね…(笑)」

千「Aまで…！？」

一連の流れですっかり雰囲気は元通り
千ちゃんのおかげでまたあかるくなった

宮「色々あったのはさておいて、千ちゃんの言う通りじゃんね！そうじゃなかったら今こうして楽しいお酒飲めてないんだよみんなで！そう考えると～俺も嬉しいなぁ～！」

玉「みーやーた、お前までめんどくせえとかやめてくれよ」

北「さ！じゃあ仕切り直してもう一回乾杯でもしますか！」

藤「そうだな、よし！カンパーイ！！」

「「カンパーイ！！！」」

二度目の乾杯後はなんだかすっかり緊張の糸が切れて
ちゃっかりベロベロに酔っ払ってしまった

「だからぁ～！！結婚とか、まだ分かんないっての！！」

千「女の子ってす～ぐ結婚したがるじゃん」

「違うんだよ～もう結婚とかじゃ～ないの、依存してんの、い～！ぞ～！ん！」

玉「どゆこと？」

「なんかもうめんどくさい！いぞんしてるの、だからもうだめなの！終わり！！」

そう叫んで、
太輔さんと横尾さんが不思議そうに私の顔を見つめていると気付いたのを最後に記憶が途切れた

次に目を覚ましたのは、家のベッドだった