第146話 ページ48
『あーあー、幸せそうにしちゃってさー』
『っ…トウガ殿…!』
皆の足元に突然現れたトウガ殿に思わず
口元に人差し指を立てる。A殿が
起きてしまう…っ!
『あー…寝たら中々起きないよ、この子。』
『そりゃあ…イタズラし放題だな。』
『と、蜥蜴郎…!貴様っ…!!』
『おーっと!待て待て、霊がナニ出来る訳
でもないだろー?』
薄暗い中各持霊が姿を表し小さな声で
会話を交わす。霊が見えないものは良いが…
…ナニとは…ナニをする気でごさるか…?!!!
思わず春雨に手をかければ顔を
引き攣らせる蜥蜴郎。
『…阿弥陀丸…まさか、おめぇ…』
『ﾄﾞﾛﾝ!…待て侍…いや、阿弥陀丸。』
『っ…馬孫…?』
『A様は…坊っちゃまの側に寄り
添える方やもしれぬ…!』
『『はぁ?!』』
甲の奥で輝く瞳に思わず開いた
口が塞がらない。それは隣にいた
蜥蜴郎も同じらしく、不本意ながら
馬孫の話を口を開けたまま2人で
聞いた。
孤独な坊っちゃまの前に現れ、手を
差し伸べたA殿…最初は殺そう
としたにも関わらず大きな心で受け止め
笑いかけたA殿を蓮殿は忘れられず
にいたらしい。
ファウストとの戦いの後も、A殿へ
お見舞いの品を送る姿に成長を感じ見守っ
ていた馬孫は…ある事に気がつく。
そのように家族(潤様)以外に気に掛ける
坊っちゃまを見るのは…初めてだと…!
『この手が今から守る手になる。
道を切り開く手になる。』その言葉に
どれだけ坊っちゃまが救われたか…!!
…そう涙ながらに語る馬孫に思わず
唇を噛むが…いや、やきもきするのは
よそう。蓮殿とて、その暖かな言葉に
救われたのだ。
…そう、ただそれだけの…
『そう…!だからこそ…っA様は！
坊っちゃまにふさわしい…!!』
『?!!!ば、ば、馬孫…!お主…っ』
『はーあーあ…付き合ってられねーぜ…』
『…と言いつつ、話しかけられて
めちゃくちゃ照れてたじゃん。盗賊って
以外と単純なのね。』
『クックルクー』
『?!だ、黙らっしゃい!!///』
『黙らっしゃい…って笑』
そうして賑やかな夜はふけていく。
「んん…阿弥陀丸…」と小さくつぶやく
A殿に浮足立ち頬に恐る恐る手を
添えればすり寄るA殿。
己の気持ちに気が付いてから日はまだ
浅いが…これ程想いが膨らむとは…
熱くなる顔を思わず片手で覆い
指の隙間からそっと盗み見る。
その寝顔をずっと…見ていたいと密かに
思うぐらいは許して欲しいと思った。
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キティさん(プロフ) - サヤノさん» 夢に友情に恋…そして壁!!大切な物が増えたからこそ悩み、気づく。そんな気持ちの成長は若い内にしか出来ないのかもしれません…道家では何が起きてしまうのか、見守ってあげて下さい(*^^*)いつもコメントありがとうございますっ！ (2021年5月29日 19時) (
レス) id: 0f028ec816 (このIDを非表示/違反報告)
サヤノ - 今度は蓮を助けるために修行して、その時は蜥蜴郎と馬孫を紹介しておくように、ヒロインさんも好きな人を守る番です、道家の悲劇と過ちは何かあります。 (2021年5月25日 5時) (レス) id: 83edd54df0 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - キティさんさん» はい！更新ファイトです！ (2021年5月24日 18時) (レス) id: a078323fa5 (このIDを非表示/違反報告)
キティさん(プロフ) - 名無しさん» まさかの同士が…っ!!コメントありがとうございます!阿弥陀丸好きな方、中々いらっしゃらないので嬉しいッ(*^^*)良かったら、これからも見守ってやってください…! (2021年5月24日 8時) (レス) id: 0f028ec816 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - 阿弥陀丸推しなのでこの小説すごく好きです！ (2021年5月24日 7時) (レス) id: a078323fa5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：キティさん | 作成日時：2021年5月13日 14時
