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サイレンが光るパトカー


悪い予感を何処か期待してる?


沖田「乗りなせェ」


開けられた助手席に乗り込む



ギアチェンジする左手が何処か大人で


片手でハンドルを回し



沖田「映画でも行きやすかィ?」


A「うん!」

あれ?なんで私こんなにコイツに懐いてるんだろ?




車内から流れる落語に

お腹をかかえて二人で笑っちゃって



銀ちゃんとツッキーが何してるかなんて


考えたくない







車を駐車し、映画館に入る


沖田「大人二枚」

片手で数字を表し

お金を出す



背中を追いかけながら


大きなポップコーンを渡される



A「これ全部私のか?」

沖田「バーカ俺が食うんでィ、テメーは支えてろ」


A「いやだもん、食べる」

沖田「テメーは指でもくわえてな」


ギャーギャーお決まりの喧嘩をしながら


暗いシアターに入る



A(見えない……)


黒い服の総悟を見失いそうだ




ギュッ









ドキッ






右腕を捕まれた






沖田「席はあっちでさァ」




ズルズル連れてかれ




A「オイなんで、一番後ろなんだよ!銀ちゃんは真ん中の席が一番だって言ってだぞ」

沖田「うるせーな座高が高ェ奴は後ろだぜ?」

A「お前か」

沖田「テメーだ」



ほっぺをキリキリ抓み合う




でもなんか安心した




いつものコイツで。






黙って座り



映画を見る


ポップコーンを食べるたび


手を抓られ



顔を何度も抓った







やっぱり日常のコイツのがいい





迫る総悟は怖いな









再びスクリーンを見つめる




その映画は


恋人と離れ離れでも


心が繋がっていて




甘いキスを繰り返す















ポップコーンを


取った手は力強く引かれて




暗闇の中












身体を引かれた









傾ける顔が自然で





Aの唇に重ねる





ポップコーンが床に散らばっていく中






言われたの








沖田「調教が足りねぇだろ?」





優しさなんかひとかけらも無くて



危険すぎる男なんだ





焦る心を見透かされていて



大人になりたい気持ちを汲んでくれる……

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作者名:mohumohu x他1人 | 作成日時:2014年7月18日 16時

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