1話 ページ2
sideA
ある日、獣が家に襲来していました。
戸を叩く音がして開けると弟妹が切られました。
A『ー』
声にならない声を上げ
「姉ちゃん…」
弟妹の声にハッとして
怯える弟達を背中で守っていました。
よく顔を見れば母の面影があって、
でも、似てるだけの別物だと考えておりました。
バケモノは私の頸を噛んで食らいついて来ました。
玄弥「姉ちゃん!」
A『玄弥お兄ちゃんと一緒に逃げなさい!』
弟達は怯えながらも頑張って小さな足を動かして部屋を後にしました。
ああ、これが私の人生かと。
こんな母のようなバケモノに襲われて…
「A…… 」
バケモノは唐突に私の名を呼びました…
A『お、母…さん?』
こんなバケモノは母なんかじゃ…
母なんかじゃない…
そんな時、私のたった1人の兄がバケモノを私から引き離そうとしました。
実弥「しっかりしろ!A!!頑張ってくれ!!」
兄の声が遠のいて
玄弥「姉ちゃん!!」
弟の泣いている顔がボヤけていって
母のようなバケモノは気づいたら居なくなってて
冷たくなった弟妹がご馳走に見えた時に私は
A『道連れですか、お母さん。』
バケモノになりました。
太陽に当たるのが本能的に嫌だと感じました。
ボロボロの家に帰ってきた玄弥は私が居ないことに気づいて、
心も身体も全て壊れた弟は
ずっと探していました…
目の前に立てば私が傷つけるかもしれない。
兄弟を守ると私は決めていました。
小さな弟妹を私自身が傷つけるなど私の信条に反する。
A『さよなら、兄さん。玄弥。』
鬼になってしまってごめんなさい。
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作者名:ペテン師 | 作成日時:2019年11月20日 4時