検索窓
今日:9 hit、昨日:0 hit、合計:125,769 hit

独占欲 ページ24

少し戻って……_
gr side

「…ん?」

いつもと同じ帰り道。
空を見上げ歩いていると前にAがいることに気がついた。

「、A_!」

呼び止めようとしたが角を曲がってしまう。
どうやら聞こえていないようだ。

俺はAが曲がった角へと走った。
ヒョッコリと角から顔を覗かせると、
Aが二人の男と口論しているようだった。
口論…とは少々違うが。

するとAが片方の男を背負い投げする。
流石だな、そう思いながら彼女の後ろ姿を見つめる。
すると視界に彼女ではない背中が映る。

「_ッ!」

もう一人の男だった。
Aはハッ、と振り向くが拳はもうAの目の前。

気がつけば体が勝手に飛び出していた。

「やめろ」

いつも以上に低い声が出た気がする。

『せ、せいとかいちょ…』

Aが震える声で俺の名前を呼ぶ。
少し興奮してしまうのは何故だろうか。
俺は頭を少し振って意識を男に無理矢理向かせる。

「よかったな、俺がいなかったらどうなってたことか」

俺は男を見つめたまま言う。
ふつふつと怒りの感情が生えて来る。
何故か、殺意も_
『ッ、』

Aは俺の殺意に気がついたのか、顔を真っ青にして後退る。

すまない、感情を抑えられそうにない
俺は男へと歩み寄る。
すると『グルッペン!』と名前を呼ばれる。
いつもは生徒会長呼びだったので、思わずその場に立ち止まる。
「ッ、!」

俺は頭を無理矢理Aの方向へと向かせられる。

『お願い、殺さないで』
殺す
Aの口から物騒な言葉が出てくる。
殺す?俺は無意識に男を殺そうしていた?
もし、Aが止めていてくれなかったら、
どうなっていたのだろう。
額を一筋の冷や汗が伝う。
するとコツンと額をくっつけられる。

「…」
『…落ち着いた?』
「あぁ、すまなかった」

Aは俺に向かって親指を立てる。
そしてゆらりと後ろを振り返った。
が、
『…あれ?』

その場に男はいなかった。
いつのまに逃げたのだろうか。

『なぁんだ、弱いじゃん』

さっきまで殴られそうだった奴が何を言うか。
でも、なんだかAの頭の中がアイツらでいっぱいなのだと思うと、不思議と心がモヤモヤした。
これは、一体何なのだろうか?

俺は気がつけばAの肩を抱き寄せていた。
『えっ』
そして、
彼女の額へとキスを落とした。
「まだ口にできないのがもどかしいが…」
『え?えぇ?』

まだ困惑している彼女に微笑みかける。
すまない、どうも俺は独占欲が強いらしい。


生意気な奴め→←お願い



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.7/10 (206 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
402人がお気に入り
設定タグ:wrwrd , 女主 , 逆ハー   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ごましお - 焔さん» あっはぁ女神(?)だ・・・ また更新できるように色々試してみます・・・! (2020年9月23日 19時) (レス) id: 0af3f9ad33 (このIDを非表示/違反報告)
- どうしたらいいっていう具体的な事分からなくて申し訳ないんですけど、新しいスマホで同じ作品をあげている方もいたのでよかったら参考になればと思って、書かせていただきました´д` ;とても素敵な作品なのでお役に立てますように! (2020年9月13日 22時) (レス) id: 3ccc8b5dd4 (このIDを非表示/違反報告)
ごましお - あっは。どうしようスマホ変えたらデータ引き継ぎできなくてパスワードも忘れて編集できねぇ。もうもとのスマホは立ち上がんないし……誰か助けて(泣) (2020年8月24日 14時) (レス) id: 469968cddf (このIDを非表示/違反報告)
馬鹿の人 - うん。もうね。好k(( (2020年8月19日 17時) (レス) id: 281c573be5 (このIDを非表示/違反報告)
恣希晴(プロフ) - ちびごん1さん» 僕には画力も文才もないんでそのままどっちもちびごんさん(?)のものになるんすね(あれ僕何ゆうとんのやろ) (2020年8月16日 0時) (レス) id: 07c5bd7554 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ごましお | 作成日時:2020年5月19日 13時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。