〜〜しないと出られない部屋｢鬼滅の刃/短編集｣

愛してるゲームをしないと出られない部屋【鬼舞辻無惨】 ページ30

無惨side



「やだやだやだぁ！なんでこんな
殺人鬼とこんなのしなきゃいけないん
だよぉ！」


馬鹿みたいに騒いでる小娘


俺を睨みつけいつでも斬れる体勢を
取っている



鬼舞辻「余っ程死にたいようだな」


「滅相もない！殺すのは私ですけどね」



服装を見る限り鬼殺隊か


まだそこそこの実力はあっても
あの柱とまでは行かなそうだ



ならば、強引に行けば、抵抗は
出来ない



鬼舞辻「お前は、今私に逆らえる
と思っているのか？」


殺意を込め、じっと歩み寄る


流石に少しビビったのか体がすくみ
後ろへ引いた小娘



先程までの威勢はどこへ行ったのか
私は鼻で嗤う



鬼舞辻「この私を恐れるか、私が
そんなに怖いか」



ゆっくり、ゆっくり



じわじわと恐怖を覚えさせる



「っ、こ、ごわぐ、ないです」



涙ながらに



それでも強がって私にそう言った



いくら怯えても刀は一切離さない
姿に少し好奇心を抱いた



鬼舞辻「安心しろ私はお前を殺す気は無い」



面白い、普段そう思うことはないが
この小娘に興味が湧いた



「ひえ」


鬼舞辻「お前も来い、早く此処から
出るぞ」


「へ？と、いうと......」



確か、お題は



愛してるゲーム、だったな



鬼を通じて人間共がこのゲームが
流行っていると聞いた



物好きもいるものだ


鬼舞辻「お前から始めろ」


「っ！？む、無理です！！」



顔を赤くして必死に首を
横に振る


鬼舞辻「なら、永遠に此処で私と
二人きりだな」



「やります」



そんなに即答で言われると
少し痛むが、まあいい




「あ、愛してます」


鬼舞辻「愛してる」


「愛してます」


鬼舞辻「愛してる」




愛してる、その言葉は興味を持たなかった


私達鬼には、なんとも無縁な言葉だから
だ



けれど、この小娘に本心で言われたらと
想像すると、感じたことの無い気持ちに
なる



「愛してます」



これで何回目か



どちらが勝つ予想もつかず


等々恥ずかしさが限界を超えそうだ



小娘がな



鬼舞辻「愛してるぞ、A」



耳元でそっと囁いた



まさかこんな事をするとは
思っていなかったのか、耳元を
自分の手で押さえつけ、がたがた
と震えていた




鬼舞辻「勝負、ついたな」



「っ！ま、待って！」


私は小娘を立たせて、すぐさま
去ろうとしたが引き止められた



鬼舞辻「お前の表情、良かった」



「はっ」


鬼舞辻「だが、他の男共に見せないように
な」

告白をしないと出られない部屋【宇髄天元】→←深い接吻をしないと出られない部屋【竈門炭治郎】

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す