緑の情念6 ページ20
｢二名様ですね。只今当店ではカップルキャンペーンを実施しております。失礼ですがお二方は…｣
｢は！はははははい！か、カップルです…！｣
チョロ松君って緊張すると声が上擦って背筋がピーンってなるよね。特に異性関係のことになると顔も真っ赤になる。
…この顔を見るともっと詰め寄りたくなるんだけど
｢ではカップルの証であるキスをお願いします。｣
｢えっ…！？き、キキキキキキス！？…えっ！？｣
…ナイスタイミング！
チラチラとチョロ松君が私を見ること18回。そろそろチョロ松君の鼻から赤い液体が流れそうだ。
『じゃあチョロ松君、目を瞑って。』
｢え！あ…はぃ…｣
ゆっくりとチョロ松君の顔に近づき…
『……ん』
｢……え…！？｣
彼の頬にキスをした。
｢はい、確かに。ではこちらの席へどうぞ。｣
案内されたのはハートのソファがある席だ。
クッションやコースターもハートで統一されていて、全体的にピンク色だ。
｢あの…Aちゃん、その…なんでさっき…｣
『ふふ、だって唇にしろとは言われなかったでしょ？』
そう言うとチョロ松君は残念そうに口をへの字にした。…しかし頬は赤いままだ。
『さっきのチョロ松君、可愛かったよ？あー、キス顔写真に撮っておけばよかったなぁ』
｢えっ！？可愛いって…それ男に言う言葉じゃないよ…僕も目を開けとけばよかったな｣
『開けれるの？
……こんなに近いんだよ』
あと数センチ近づけばキスができる距離。
きっと今の彼には目を開けるのは厳しいと思われる。
そのまま至近距離で目を見つめていると案の定、彼の鼻から鼻血が出てきた。
『……はいティッシュ。…ごめんね？また揶揄いすぎちゃった』
｢……あぁ、ありがと。…あー…もう僕、ホントダサいよね…｣
『そうかな？そういうところもチョロ松君の長所だと思うけど。』
｢…絶対次はその余裕無くさせるからね｣
どうやら謎の闘争心が沸いたらしい。
先程のショボンとした顔から一転、チョロ松君はキリッとした顔つきになった。
チョロ松君から迫るのってあんまり想像つかないんだけどなぁ。
普段落ち着いている彼だからか、そういう雰囲気になった時、キャパオーバーで慌てふためく姿しか思い浮かばない。
一回目は面接記念写真を見た時
二回目は今
今のところ私の二戦ニ勝だけど、果たして三戦目ともなると何か策を講じてくるだろうか。
……ってなんかこれドキッとしたら負けゲームみたいになってない？
…まぁそうなんだけど。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 305人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「逆ハー」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
milk - 本当に面白い！！この作品は完結がもの凄く気になります…！！続き待ってます！！ (2022年8月26日 22時) (
レス) @page47 id: 1d931b58b6 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - 続き待ってます (2022年8月18日 17時) (レス) @page47 id: 4bcda9126d (このIDを非表示/違反報告)
一樺(プロフ) - 続き凄く見たいです…もう更新されないんですかね？？ (2020年11月28日 16時) (レス) id: e734b1c435 (このIDを非表示/違反報告)
星猫(プロフ) - 続き見たい早く気になる (2020年11月14日 16時) (レス) id: 7ce7f2c2ab (このIDを非表示/違反報告)
Nori(プロフ) - なり金さん» 再びコメントありがとうございます(*´ `)小鳥が飛び立ったシーンでしょうか？差し支えなければ教えてください…笑カラ松パートでの課題はカラ松語なんですよね。未だに分からない笑 (2020年6月23日 16時) (レス) id: f050346503 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Nori | 作成日時：2020年3月10日 17時
