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次の日、大雪山は落ち着きを取り戻しており、
ヒグマに囲まれ、一時は危険だったが、
なんとか抜け出すことができた。
「追っ手は俺達が網走方面へ下山すると読んでいるはずだ。意表を突いて十勝へ下山するついでに、釧路へ寄るのはどうだろうか」
杉元の提案のままに、
私達は釧路へ向かうことになった。
その道中は蛇が出てきたり、
丹頂鶴がいたりと、
なかなか騒がしい旅路だった。
「普段は丹頂鶴を獲らないけど、杉元が“北海道の珍味を食べ尽くしたいんだ”と、いつも言ってたから。」
「言ってねぇだろ。俺はそんな目的で北海道を旅をしているんじゃないよ。」
丹頂鶴は泥臭く、
ここ最近で食べた動物の中では
一番不味かった。
「…杉元はどうして金塊がほしいんだ？」
「まだ言ってなかったっけ？」
『…』
「戦争で死んだ親友の嫁さんをアメリカに連れて行って目の治療を受けさせてやりたいんだ」
杉元の話を聞いたのは、これが初めてだった。
恐らく、アシリパも…
「“惚れた女のため”ってのは、その未亡人のことか？」
「え？そうなの？」
尾形がそう尋ねるが、杉元は黙ったままだった。
どうやら心境は複雑そうだな…と思っていると、
「フン！トリ！フンチカㇷ゚！」
アシリパが上着を頭から被り、バサバサし始めた。
「鶴の舞…釧路に伝わる踊り…
羆にあったらこれをすると逃げていく」
「…へぇどうして急に踊ったの？」
「べ、別に……鶴を食べたから」
と、視線を外しながらアシリパは答えた。アシリパはどうやら杉元の恋沙汰には敏感になっているようだった。
思わず顔が緩んでしまう。
すると、
遠くからキツネ顔の女と、
アイヌの男の子がやってきた。
どうやら“谷垣ニシパ”という男が、
大変なことになっていると。
カムイを穢す人間がいるらしく、
怒った地元のアイヌの人々は、
谷垣ニシパが犯人だと誤解しているらしい。
.
とにかく手分けをして谷垣ニシパという男を探すことになった。「行くぞ」と、尾形にまた連れられる羽目に…
そして、湖近くで谷垣ニシパとやらを見つけた。
「久しぶりだな、谷垣一等卒」
『え………………谷垣ニシパって、あの谷垣だったの？！』
胸毛の濃い、マタギ出身の、谷垣源次郎だった。
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プスメラウィッチ - 出来れば、尾形百之助オチでお願いします🙏 (2023年1月27日 15時) (
レス) id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)
作者です - 名無し74304号さん» はじめまして。お気遣いいただきありがとうございます。自分のペースで進めていきます。よろしくお願いします。 (2023年1月3日 15時) (レス) id: 2646bdd757 (このIDを非表示/違反報告)
作者です - もっちさん» ありがとうございます。これからもよろしくお願いします。 (2023年1月3日 15時) (レス) id: 2646bdd757 (このIDを非表示/違反報告)
名無し74304号(プロフ) - はじめまして、面白いです。続きを楽しみにしています、無理なさらない程度に (2022年12月27日 1時) (レス) id: 969f72f718 (このIDを非表示/違反報告)
もっち - 面白いです、楽しみにしてます。 (2022年12月26日 0時) (レス) @page38 id: 59cf03caf8 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時：2022年11月27日 21時
