不運 ページ33
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だが、白石は土方さんと内通しつつも、
デタラメの写しを渡していたことがわかり、
杉元、アシリパ、白石の蟠りは解けていた。
「白石は俺たちを裏切っていなかった。」
何かよくわからなかったが、ここで白石が逃げたら何のために怪我をしたのかわからなくなるところだった。
まぁ白石奪還成功ということでいいだろう。
＿
気球が飛んでいるエンジンが止まりそうになると、
キーー、キーーと三人は猿のようになっていた。
「ウキーｯ」
「ウキーーッ」
「やかましい」
それを見て、腹を抱えて笑った。こんなに心の底から笑えたのは久しぶりだった気がする。
やがて、気球は降下していき、
木に引っかかり、地上に戻った。
墜落しなかっただけ、よかった。
「第7師団の兵営から40キロぐらいは移動できたかな」
「グズグズしてたら追いつかれるぞ」
私とアシリパで、杉元の止血をしていた。
「弾をとる」と、アシリパが言い、杉元は息を飲んだ。それほど深いところにまで入っていないからだとは思うが、耐えれるだろうか。
『杉元……耐えれるか？』
「いけるさ、俺は不死身の杉元だからな。」
そして、アシリパが矢の先端の細い部分を削り、
穴が空いた胸を穿った。「ｳﾞ…」と、杉元は歯を食いしばり、首や額に血管が浮き上がる。
『ｯ?!』
杉元は私の右手首を物凄い力で握った。
これが不死身といわれるだけの生命力の強さか、
『……』
にしても、ギリリ…と握られ、痛い。
アシリパを握るより良かったかもしれない。
「取れたぞ。止血をしよう」
と、アシリパの声と共にほっと杉元の手の力は抜けた。とある植物を潰して、杉元の胸元に塗る。
『…生きてる？杉元』
「あぁ、生きてる…」
空を仰ぐ杉元。
この男は不思議だ。
普通なら死んでいてもおかしくない。
それから私達は森の中を必死で歩いたが、
「見つかった！
急げ！大雪山を越えた逃げるしかない」
と、尾形に言われ、
仕方なく山の方へ逃げた。
「まずいぞ。天気が急に荒れてきた。」
突如として凍てつく風に襲われた。
薄着だった白石はすぐに低体温症となり、
錯乱し始めた。
「ユㇰだ！人数分オスを撃て！」
と、そう言われ、銃を構えた。
が、尾形があっと言う間に３頭を殺った。
皮を剥がし、鹿の体内へ入るということだった。
「待っ…」
全裸の白石も入れられ、
杉元とアシリパが同じ鹿へ入っていった。
そして残された私と尾形。
…今日はツイてない。
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プスメラウィッチ - 出来れば、尾形百之助オチでお願いします🙏 (2023年1月27日 15時) (
レス) id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)
作者です - 名無し74304号さん» はじめまして。お気遣いいただきありがとうございます。自分のペースで進めていきます。よろしくお願いします。 (2023年1月3日 15時) (レス) id: 2646bdd757 (このIDを非表示/違反報告)
作者です - もっちさん» ありがとうございます。これからもよろしくお願いします。 (2023年1月3日 15時) (レス) id: 2646bdd757 (このIDを非表示/違反報告)
名無し74304号(プロフ) - はじめまして、面白いです。続きを楽しみにしています、無理なさらない程度に (2022年12月27日 1時) (レス) id: 969f72f718 (このIDを非表示/違反報告)
もっち - 面白いです、楽しみにしてます。 (2022年12月26日 0時) (レス) @page38 id: 59cf03caf8 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時：2022年11月27日 21時
