即発 ページ31
．
「…」
煽り返すと、不穏な空気感になる。
尾形は何も言わずに大きな黒目で私を見ていた。
「喧嘩すんな、お前ら」
牛山がそう言うと、
尾形はため息を付き、銃に視線を戻した。
「とにかく…明日、白石奪還作戦実行だ。」
.
＿＿翌朝、
犬童四郎助に扮した鈴川と、
杉元は第7師団の建屋へと入っていった。
あの建屋には色んな思い出がある。
ここで鶴見中尉が私を匿うために頭を下げたこともあるし、月島さんが変な奴から守ってくれたこともあった。二階堂と会った時もここだったし、変なことばかり言っていた宇佐美からよく逃げていたのもこの建屋だった。
“第7師団にはもう戻れねぇな”
夕張に行ったときから、戻る気はなかった。
尾形に言われたからって気にすることはない。
『…』
本当は土方さんから、
第7師団に見つからないのよう、
この作戦には参加しないほうがいい
と、言われたが、
「このなかに遠方攻撃できるのは、俺とこいつだけだ。見つからない距離にいればいい。」
『…援護射撃はできない。』
「当てなくていい。
音と建物を撃つだけで十分の脅しになる。」
と、尾形に言われ、
不測の事態のために待機していた。
尾形とは反対方向の場所から眺める。
…今ここで私が第7師団に戻ったらどうなるのかな。
ただ、そう思っていた。
その時、2発銃声が響いた。
そして、立て続けに銃声が鳴る。
『！！』
建物のほうに銃を構える。
窓を破り、杉元と白石が出てきた。
その瞬間に殴りかかる、兵士たち。
パｧン＿＿＿ﾊﾟｧﾝｯ＿＿＿＿＿＿
「ゥ""ｯ」「足がｧｯ！！」
「Aちゃん！！助かったぜ！」
「お前らこっちはだめだ！南へ逃げろ！！」
尾形と合流した。
ただ、杉元は血だらけだった。
恐らく撃たれたのだろう。
『杉元＿＿＿＿走れるか？』
「不死身なんだろ？死ぬ気で走れ！」
「無理だ！
こんな傷の杉元が走り続けれるわけねぇ！」
「俺の…足が止まったら…白石ッ、お前がアシリパさんを網走監獄まで……」
＿＿＿＿ﾊﾟｧﾝｯ
『!!!?』
誰か撃たれたかと思い、銃を向け、
その方角へ私も銃を放った。
『…ｯ！?』
発砲した瞬間に、
左の二の腕に燃えるような痛みが走った。
『…』
撃たれた。
でもきっと掠めただけだろう。
杉元に比べれば、マシだ。
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プスメラウィッチ - 出来れば、尾形百之助オチでお願いします🙏 (2023年1月27日 15時) (
レス) id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)
作者です - 名無し74304号さん» はじめまして。お気遣いいただきありがとうございます。自分のペースで進めていきます。よろしくお願いします。 (2023年1月3日 15時) (レス) id: 2646bdd757 (このIDを非表示/違反報告)
作者です - もっちさん» ありがとうございます。これからもよろしくお願いします。 (2023年1月3日 15時) (レス) id: 2646bdd757 (このIDを非表示/違反報告)
名無し74304号(プロフ) - はじめまして、面白いです。続きを楽しみにしています、無理なさらない程度に (2022年12月27日 1時) (レス) id: 969f72f718 (このIDを非表示/違反報告)
もっち - 面白いです、楽しみにしてます。 (2022年12月26日 0時) (レス) @page38 id: 59cf03caf8 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時：2022年11月27日 21時
