安心 ページ22
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ただ無心で、生きようと願うだけ。
そうすれば自然に身体は動いて、
相手のことを傷つけることができる。
罪悪感なく、人を殺せるんだ。
＿
気づけば、
その部屋の中は、
生臭い血の匂いで充満していた。
『…』
人形のように転がった男達
そのうちの一人は、
濁ってしまった角膜で私を見ている。
＿＿＿＿あぁ、久しぶりに人を殺してしまった。
どのぐらいの時間をかけて、
この男たちを殺したのだろう。
わからないな…
「＿＿＿＿＿おい」
外から誰かが入ってきた。
またアイヌの村人だろうか。
……こいつも殺さなきゃならないんだろうか。
「＿＿＿＿＿＿A」
違う。
『…』
入り口にいたのは尾形だった。
尾形は近づくと、
着ていた羽織を私の肩にかけた。
「……本当におっかねぇ女だ。
服が破れて、血がついている。
だからしばらくはそれを着ていろ。」
人殺しをした直後のその地味な優しさは、
傷に塩を塗っているようなものだと思う。
『いい。いらない。』と、返そうとすると、
「そんな姿、アシリパに見せるのか？」
『…』
確かに。
他人の血がついた私の姿を見て、
アシリパはどう思うだろうか。
…仕方なく、尾形の羽織を肩にかけた。
『………ごめん。尾形、ありがとう。』
「ちゃんと洗って返せよ。」
尾形は不器用だけど、たまに優しくなる。
第7師団にいたときもそうだった。
そういうところも、嫌いなんだ。
『…アシリパは無事なの？』
「あぁ。杉元が偽アイヌを皆殺しにしたからな。」
『…よかった。』
「…」
尾形の背を追って、外へ出る。
そこには、
偽アイヌの男たちの亡骸が、
大量にあった。
「…A！！！」
すると、アシリパが駆け寄ってきた。
「大丈夫だったか？！」
そう心配してくれているアシリパ。
だけど、
私はその奥にいる杉元から目が離せなかった。
＿＿＿不死身の杉元。
「…これ、血………
もしかして怪我をしているのか？！」
アシリパが私の手についた血を
心配そうに見ていた。
『ううん、違うよ。』
「俺が奴等を撃ったときに出た血だ。」
『…洗わなきゃね。』
尾形は何故か庇ってくれた。
アシリパに
私が人殺しをしたことを
教えたくないのだろうか。
それとも、
私がアシリパに
こんな姿見せたくないと思っているのを
察して言ったのだろうか。
……何はともあれ、皆が無事で安心した。
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プスメラウィッチ - 出来れば、尾形百之助オチでお願いします🙏 (2023年1月27日 15時) (
レス) id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)
作者です - 名無し74304号さん» はじめまして。お気遣いいただきありがとうございます。自分のペースで進めていきます。よろしくお願いします。 (2023年1月3日 15時) (レス) id: 2646bdd757 (このIDを非表示/違反報告)
作者です - もっちさん» ありがとうございます。これからもよろしくお願いします。 (2023年1月3日 15時) (レス) id: 2646bdd757 (このIDを非表示/違反報告)
名無し74304号(プロフ) - はじめまして、面白いです。続きを楽しみにしています、無理なさらない程度に (2022年12月27日 1時) (レス) id: 969f72f718 (このIDを非表示/違反報告)
もっち - 面白いです、楽しみにしてます。 (2022年12月26日 0時) (レス) @page38 id: 59cf03caf8 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時：2022年11月27日 21時
