□６． ページ7
私が困って頭の後ろを掻いていると、隣でスマホを見ていたコナンくんが「ねぇねぇ」と2人の方へ歩み寄った。
「平次兄ちゃん、ほんとにこの人知らないの？」
「大岡、紅葉…？」
コナンくんのスマホを覗き込んだ服部くんが書いてある字を読み上げる。
“2年連続皐月杯高校生チャンピオン。京都泉心高校の2年生。将来クイーンになることが確実視されている”
『未来の、クイーン…』
私の声に服部くんと和葉ちゃんも顔を見合わせる。
通りで“感じ”も、札の扱いも上手だったわけだ。
·
《───先程、大阪府警より緊急避難警告が発令されました。各種作業や収録を一時中断し、近くの非常階段から退避してください》
「なんやの、この放送…」
『避難警告…？』
そう呟く私たちに、服部くんとコナンくんが顔を見合わせて頷いていたのには気が付かなかった。
繰り返し放送されるその声に、テレビ局にいた人々は避難階段の方へと歩き出している。
『あ、コナンくん！』
駆け出してしまうコナンくん。
服部くんはぐるりとこちらを向くと奥を指差した。
「和葉！そいつ連れてすぐに非常階段に向かうんや、ええな？…って！！」
服部くんを横切った私はコナンくんを追って走り出す。
後ろで「おい！」と私を呼ぶ服部くんの声が聞こえた気がするけど、2人の様子からして事件なのは間違いないんだろうから。
『待っ、て！新一！』
「おまっ…早く逃げろよ！！」
『こっちのセリフ！！』
ぐっと口を噤んだコナンくんが足を止めたのと、すぐ近くの控え室のドアが開いたのはほぼ同時だった。
その部屋から出てきた影に、私は思わず「あ…」と口を閉じる。
「コラ、小僧！小娘も！どこへ行くつもりだ！」
おじさんの足元に居たコナンくんが襟首を掴まれて持ち上げられる。
「スタジオに忘れ物しちゃって…」
「バーロ！！今のアナウンスが聞こえなかったのか！？」
おじさんに怒鳴られているコナンくんに、私も立ち止まっていれば隣の控え室から紅葉さんともう1人の男性が出てきた。
「もぉ…」
「すみません、こんなこと初めてで…」
「ウチかて着物で避難訓練なんか初めてやわ」
そんな会話を交わす2人におじさんが気を取られている隙に、そのおじさんの背後を1人の影が通り過ぎた。
…あ。
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↑ここなっつ↓(プロフ) - お気に入り1000人おめでとうございます！！！ほんっとにいつ読んでも面白くて、hit数の100回分ぐらいは私です笑ピュアっピュアな関係が最高です！ませていただきます！！ (2021年1月26日 0時) (
レス) id: 71253ca668 (このIDを非表示/違反報告)
hihi - 全部読ませていただきました！！とっても面白いかったです！ (2020年4月14日 18時) (レス) id: ce767b5d1b (このIDを非表示/違反報告)
さわおり(プロフ) - すごくおもしろかったです！！新しい映画シリーズ楽しみです！！更新頑張ってください！ (2020年4月10日 23時) (レス) id: 5567e38aaf (このIDを非表示/違反報告)
萌奈 - とっても面白かったです！夢主ちゃんとコナンくんの恋がどのように、進展していくのか楽しみです！ (2020年4月10日 10時) (レス) id: 08309c157f (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - ぜんぶ最高でした！！よければゼロの執行人も見たいです！ (2020年4月2日 10時) (レス) id: de93f0d8c4 (このIDを非表示/違反報告)
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