【名探偵コナン】世界はあなたの色になる。【から紅の恋歌】

□２１． ページ22

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服部と共におっちゃんの声を使って関根さんをゆさぶっておいたものの、どう動くか。

紅葉さんや関根さんがとりあえず今のところは警察の護衛ありで無事なことを確認した直後、灰原から電話がかかってきた。



「あなたに頼まれた例の写真の男、身元が分かったわよ」

「何！？本当か！」

「ええ、ちょっと驚く内容よ」


紅葉さんのパスケースに入っていた男の写真。
メールで詳細を送ったという灰原に感謝を告げ、かるたの解析の方も頼むとすぐに電話を切る。




「…名頃鹿雄、」



灰原のメールに添付されたファイルを開くと、そこには男の情報が書き込まれていた。









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「うわぁあ…」



ヘルメットを被ってバイクの後ろに乗れば、何故か大袈裟に身震いする服部。



「どうした、服部？」

「いや、なんや分からへんけど…今背筋に冷たいもんが走ったんや…」

「風邪でも引いたか？」

「風邪！？そんな可愛いもんやないわ！もっと禍々しい何かや！」

「お、おう…」



よく分からねーけど。

適当にそんな言葉を流すと、服部がちらりと目を細めてこちらを向いた。

…え？



なんだよ、と首を傾げればジト目で「そういやAになんも言ってへんのか」なんて言い出す。



「言ってねーよ」

「また怒られるで、“新一はいっつも心配ばっかかけてっ！”…なんてな」

「んだよそれ」



全く似てないぷりぷりした声真似に呆れ半分でため息をつけば、今度は真剣そうな表情に変わる服部。

…なんだよコロコロ表情変えやがって。



「ええんか、それで」

「いいんだよこれで」



朝方、子供たちを連れて観光に行くという蘭の誘いを断った時にAはまだ寝てたから。

俺が服部と事件の捜査を進めていることは知らないはず。



「これ以上あいつに…、怖い思いはさせたくねーんだ」

「……」



俺の言葉に珍しく納得言ったような目線で前を向き直す服部に、俺はゴクリと唾を飲んだ。

────悪いな、A。

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