【名探偵コナン】世界はあなたの色になる。【から紅の恋歌】

□１８． ページ19

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『ふはぁ…疲れた…』


ギリギリの2枚差勝ち。
たった1戦しかやってないのに疲れるあたり、やっぱ衰えてる。いやこの体だからっていうのもあるのか。

やっぱ届く札も限られるし、敵陣取る時には大きく体重も移動するし。



「愛花ちゃん、強いなぁ…」


未だに驚いている様子の和葉ちゃんがぽつりと呟く。

いや、ぶっちゃけると小学生の頃からカルタやってる私よりも高校生から兼部でカルタ部…という趣味でも無いのに強い和葉ちゃんのほうが凄いんだけどね。



『でもやっぱ自陣の一字決まりは得意だけど、敵陣となると反射神経の良い和葉ちゃんに取られるし、渡り手は苦手だしほとんど感じ任せって言うか…』


少し照れくさくなって顔を逸らす。
運動神経はあんまり良くないから、その辺では和葉ちゃんに負けるし。

感じは元から良いから一字決まりや二字決まりくらいまでは得意だけど、後半に行くにつれて集中力切れたら感じ任せにも出来なくなってくるし。




「愛花、ちゃん…」

『は、はい』



蘭の戸惑ったような目線に、思わず声が上擦ってしまう。

…飛ばしすぎちゃったかな。
バレてない…よね？


「やっぱり愛花ちゃんって、Aにそっくりね…」

『あ、あはは…、カルタもA姉ちゃんに教えて貰ったから…』

「やっぱり！見たことあるような気がしたもの！」

『う、うん…札の配置とかも全部…』




…危なぁ。
新一が誤魔化す時の真似してみたけど、やっぱドキドキするな。

さすがにちょっとだけ怪しまれちゃったかな。



『和葉ちゃんは運動神経も反射神経も良いから、自分の耳に自信持てばもっと上達すると思うの』

「ほ、ほんま！？」

『うん。…もっかいやろ！』



そう言って札に手を伸ばした私に、和葉ちゃんは大きく頷くと彼女も札を並べ始めた。

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