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「す、すみません!お気になさらず仕事に戻ってください…」
急いでいるのか、この場から早く立ち去りたいのかは分からないけれど、自衛官さんは蘭の言葉に小さく会釈すると歩き出してしまう。
その時、あっと声を漏らしたおじさん。
『わ…』
勢いよく飛び出した名刺入れが飛び出し、ハラハラと名刺が舞う。
その名刺入れをキャッチしたコナンくんに「でかした小僧!」と言うと自衛官さんの元へと駆けて行く。
「もぉ、みっともないんだから…、ごめんA、ちょっと持ってて」
『ド派手だね…』
拾い上げた名刺を受け取り、適当にポケットに入れると私もしゃがんで拾い上げる。
その名刺は金色で、太陽の光に反射するとキラキラ光った。
「どんな事件現場でも目立つようにって新しく作ったんだけど…何だか使い道を間違えてるような…」
『あはは…』
まぁ、目立つし印象に残るって言うのはあながち間違えではないけどね。
『───あれ、コナンくんは?』
名刺を拾い終えて子供たちの方へ行くけど、コナンくんの姿が見えない。
…何も言わないですぐどっか行っちゃうんだから。
「またどっか行って…」
「もう、放っておきなさいよ」
蘭がため息を吐いたのに対して、園子は呆れ半分で笑い飛ばした。
子供たちによるとコナンくんはトイレに行ったらしい。
『…相変わらずトイレが近いことで』
「え?」
『んーん、なんでもない』
首を傾げる園子に首を振ると、私は海の向こう側を見つめた。
·
「あれがイージス艦の目とも言えるレーダーです」
中央甲板にて、井上さんが指差したのは八角形のプレート。
…レーダーなんだ。
「一見そうは見えませんが…このレーダーが探知できる距離は450kmを超え、さらに200を超える目標にいっぺんに対応できます」
「すごーい!」
「まさに海の名探偵ですね!」
「かっけーな!」
子供たちが目を輝かせる中、私はしゃがんでコナンくんにこそりと喋りかける。
『さすがの東の名探偵さんも負けちゃう?』
「うるせーな」
『んへへ』
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ゆうみん - 頑張って、もう少しだよん、コナン君達助けてくれるよん、次回楽しみにしてます (2019年5月28日 21時) (レス) id: bf7cef9bae (このIDを非表示/違反報告)
ぱぴこ(プロフ) - ゆうみんさん» ぜひぜひ楽しみにしていただければ光栄です!毎度コメントありがとうございます! (2019年5月28日 20時) (レス) id: 9511f3d914 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみん - やばいぞ、彼女ちゃん海おちゃたあ、早く助けに行かなくちゃあ、コナン君達はどうなるの楽しみです (2019年5月28日 17時) (レス) id: 031a0bf45d (このIDを非表示/違反報告)
ぱぴこ(プロフ) - ゆうみん さん» 楽しみにしててください!!!!笑 これからどんどん展開が進みます!!笑 (2019年5月26日 18時) (レス) id: 9511f3d914 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみん - あああ、気になるあ、どうなるの、犯人は、彼女ちゃん達は次回楽しみにしてます (2019年5月26日 17時) (レス) id: bf7cef9bae (このIDを非表示/違反報告)
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