□24. ページ25
「ねぇねぇ。僕、サッカー教室の時…薫さんのメモ見ちゃったんだけど、O.Y…12月3日、汐留アリーナって書いてあったよ」
「なんだって!?」
新一が子供っぽい口調で説明するのに対して、眉をひそめた目暮警部。
さらに「O.Yってヨーコちゃんのイニシャルでしょ?」と話し続ける新一に、一括。
おじさんの「コラ…!!」という声が響き渡る。
「なんでそんな大事なこと今まで…!」
「ちょっとやめてよお父さん…!」
今にも殴り掛かりそうなおじさんを止めるのは蘭。
それを宥めるように高木刑事は香田さんが犯人と決まったわけじゃないと伝える。
…そうだよ、他の4人にも可能性はあるんだから。
そもそも汐留アリーナに爆弾が仕掛けられてるって決まったわけじゃ…、
「でもこれで、2人の容疑は復活したわね」
「残る怪しい人物は…」
高木刑事は悩みながらもホワイトボードを見る。
…ここまで来るとみんな怪しく見えちゃうんだよなぁ。
「そうだ蘭ちゃん、いつから郵便受けに入ってたか分かる?」
「少なくとも、昨日の夕方覗いた時には入ってませんでした…」
「じゃあ、入れたのはその後…」
「…てことは、中岡は犯人ではありませんね」
高木刑事に賛同して「ええ」と言う佐藤刑事。
私は首を横に傾げる。
『どうして?』
「彼はまだ留置所だからね。今日の午後には解放されるけど」
『あ、そっか』
昨日の夜から今日の朝にかけて…ってことは中岡さんには不可能なのか。
「ちなみに蘭くん、一緒に入ってたメール便というのは?」
「あ、はい…」
蘭は、立ち上がると朝届いていたというメール便をおじさんの机まで取りに行く。
「メール便は、今朝早くに届いたようです。差出人は、東京スピリッツサポーター有志一同…、中には父への感謝のメッセージとネクタイが入ってました」
それを目暮警部に渡す。
受け取った目暮警部が違和感に手を見る。
…きっとそれは、封筒の端からはみ出ていたのりだろう。
「あ、すみません。なんかその封筒、端からのりがはみ出てたみたいで…」
「ああ、構わんよ」
いずれにしろこれでJリーグやスピリッツへの恨みの線が薄くなった…ってことで、警部たちはもう一度山森さんと香田さんについて調べ直すらしい。
『…忙しいね』
692人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ぱぴこ(プロフ) - 茜さん» ありがとうございます!!そう言っていただけると嬉しい限りです!!ぜひこれからもよろしくお願いします! (2019年5月23日 20時) (レス) id: 9511f3d914 (このIDを非表示/違反報告)
茜 - おおおお毎回お話が面白すぎて毎日楽しみです!頑張って下さい! (2019年5月22日 18時) (レス) id: fc9bd81442 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ