8 ページ9
「……」
「……」
「……」
この3人ならきっと分かってくれる。
そんな思いで彼女との関係を包み隠さず話した。
話し終わると3人はすごく難しそうな顔をしていた。
…そりゃそうやんな。
何年も共にしてきた友達が、こんな、言ってしまえば"不倫"みたいなことしてるんやもん。
……こんな言葉で片付けたくなんかないけど。
「…ごめんな、なんか」
空気が重くて、つい謝ってしまった
「……なんで謝んだよ自信持てよ」
フッと笑いそう言ったのはうらたんだった。
返ってきた言葉は意外にも前向きな言葉で驚く。
…こんな関係に自信もクソもあるのだろうか。
ただ俺が自分の気持ちで動く自分勝手なやつなだけなのに。
「少なくともそのAちゃん?って子はきっとセンラにたくさん救ってもらえてると思うで?」
グビっとお酒を飲んだまーしぃもうらたんに続いてそう言った
「…そうかな」
「そうやろ、やないと連絡来やんしここまで続かんて」
嫌やったらきっしょってなって終わるで、と続けて坂田も言った
「まぁ難しいとこかもしんねーけど、センラが守りたいって思ってんなら最後までその子のこと守りきってあげな?」
守りきる、か
守りきるなんて、そんな度胸俺にはあるのだろうか
そんな思いを打ち消すように、俺はまだ半分以上残っている酒を煽った
_________
それから数日、
今日も見慣れた場所で彼女と出会い、
ベッドに2人深く沈む。
「…センラさん、」
「ん、?」
とろけるようなキスをしたあと、ふと彼女が俺の名を呼んだ
キスをやめ、少し潤んだ彼女の目をじっと見つめる
「……っ、なんでもない、」
「え、」
何か言いかけたのは確実、でもその先を続けずに今度は彼女からちゅ、と音を立てて口付けをした
彼女が何を言おうとしたのかは分からない。
けど、彼女からの口付けは珍しく
俺を求めてくれている、なんて自惚れて
また今度は自分から舌を絡ませて彼女に深く口付けをした
彼女の1番になりたい。
俺のことだけ考えて欲しい。
……はやく俺に堕ちて。
そんな願いを込めて今夜も彼女に溺れる。
……彼女に "好き" なんて言わないくせに。
119人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
かずな。(プロフ) - さいきさん» 初コメありがとうございます!お返事遅くなってしまいすみませんm(_ _)m わああ、そう言って下さりとても嬉しいです…!ありがとうございます!これからも興味惹いてくださるように更新してまいりますのでよろしくお願いいたします! (2023年1月25日 16時) (レス) id: 236c07d25b (このIDを非表示/違反報告)
さいき(プロフ) - 初コメ失礼します!めちゃくちゃ面白いです。。。1話目で興味惹かれてそのあと過去の話になるの構成がうますぎて…応援してます! (2023年1月4日 0時) (レス) @page4 id: 296fc508a3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:かずな。 | 作成日時:2023年1月3日 21時