耳元がゆらり揺れる。 ページ35
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椅子に座り、隣で手元を動かす叶と、
それに耐えては、必死に終わるのを待つ私。
先程買ってもらったイヤリングを付けてもらっていた。
少しばかり擽ったくて、
思わず身を離そうとすれば、
それに気づいて元に戻される。
少ししてから、つけ終わったのか、手を離された。
やっと、やっとだ！！！
はーっ、とため息をついては、
鏡で見れば、
耳元を飾るそれはやはり居た。
ちら、と隣を見れば彼が着けていたのはピアスだけども。
何を、したんだ、全く。
｢まぁ、いいか。
うちの学校、装飾品あんま禁止してないし。｣
叶｢似合ってる。｣
｢お世辞はいいって。｣
叶｢ほんとに。
似合ってるよ、A。｣
甘やかな声がした。
本当に、ってちゃんと伝えたそうな声で。
それが、どうにも変な感じがする。
なんだか、らしくないな、とか思うほどに。
彼から目を逸らした。
柔らかな微笑みを向けられて、
らしくないなんて、思うからだ。
立ち上がって、前を見る。
｢ほら、はやくご飯行こうよ。
私お腹ぺこぺこなんだけど。｣
叶｢………Aってわりと、
沢山食べるよね。細いのに。｣
｢土日とか、ほとんど寝てるからね、私。
一日一食とかだし、そーゆーとき。｣
叶｢ちゃんと食べな？？？｣
｢えぇ、ママかよ。
やっぱひと、あっ、すいません、すいません。｣
人妻って言おうとしたのなら、
とても圧のある笑みを向けられたから、
急いで謝る他なかった。
いや、悪いのは私なんですけども。
細いのによく食べる、って言われても、
土日とか寝てるだけだしな。
これでも太ったんだけどな、
なんて思いながら、太さを確認した。
んー？としていれば、
叶にため息を吐き出されては、
手を掴まれて、
連れていかれる。
まるで、よくある童話やドラマのようにと、
連れ出されるようにと。
それが、なんだか嫌じゃなくて、
いいな、って思って。
それはきっと、気の迷いでさ。
きっと、
きっと多分。
｢か、解釈違いっっっっ、｣
叶｢そこはAの悪い癖だよ。｣
｢仕方ないと思ってほしい。｣
叶｢じゃあ、どうしたら、
納得するわけ。｣
｢私が5回ぐらい輪廻転生して、
可愛くなったらかなぁ。｣
叶｢Aは可愛いよ、誰よりも。｣
そんなの、嘘に決まってる。
ほんとに、
馬鹿な人だなぁ。
ほんの少しの違和感。→←追加コンテンツは求めてないんだけどな。
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ふしみや(プロフ) - 完結おめでとうございます！fwくんの新作も読ませていただきます! (2023年4月10日 8時) (
レス) @page50 id: ab0c092877 (このIDを非表示/違反報告)
やた - まってまってここに神いるマ?ぇ、ほんとに好きですがんばってください好きです (2023年4月4日 15時) (レス) @page34 id: 2bbfab8645 (このIDを非表示/違反報告)
侏儒(プロフ) - 書き方がめちゃ好きです！後方腕組彼氏面で応援しまくってます！((ちなみに薺ちゃん推しになりました(( (2023年4月2日 19時) (レス) @page32 id: ea70dcd67b (このIDを非表示/違反報告)
ろぜった - 初コメ失礼します。すごくすごくすきです！主人公ちゃんも齋ちゃんもめためたかっこよくて最高です。これからも更新頑張ってください！ (2023年3月29日 19時) (レス) id: 39b04079dd (このIDを非表示/違反報告)
ティッシュ - 最高です。主旨は違うかもしれないのですがもしや油夢を書く才能が輝いてませんか！？ココ最近で1番ドキドキしてます。あわよくば単体夢書いて頂きたいレベルで好きです。。最後まで応援させてください！ (2023年3月28日 0時) (レス) @page26 id: 07e0444dac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ことり
| 作成日時：2023年2月2日 9時
