｢貧乏生活から脱却したいので、｣[ 終 ]

｢貧乏生活から脱却したいので、｣ ページ48

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貧乏であることを恨んだ。







誰も助けてくれない世界も恨んだ。







何も無い自分を恨んだ。







そんな世界に入り込んだのは彼だった。







そりゃ勿論、苗字につられた。







だから告白したけど断られるし。







それでも、私に優しくしてくれたから。







夢に真っ直ぐだったから。







そんな彼をすきになってしまったから。







好きにならなきゃ良かったと泣いて、







好きになって良かったと泣いて。







でも世界が違うんだと傷ついてから。







それでも、出会えてよかっと思えたから。







｢やっぱり、分からない。｣








数式とかには必ず答えがあるのに、







恋の方程式には答えがない。







なんて、こんなの私らしくないよね。







｢将来養ってくれるよね?玲王くん。｣







｢俺個人的には共働きがいいんだよなぁ。
俺の秘書になれよ、A。｣






｢秘書検定受けるお金ちょーだい。｣







｢自分で払えバカ。｣







貧乏生活から脱却したいので。







理由なんて最初はそんなものだった。







変わろうとしなかった私へ。







何も無かった私へ。







世の中やっぱりお金だけど、







それでもね。







お金で買えないものがあるのよ。







何も無い私だから言えてるの。







感謝してよね。









ー終ー

牽制のつもりだよ。→←全部、君のせい。

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