諦める、なんて選択肢は無い。 ページ42
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清々しい朝が来た。
カーテンをあけて、朝を見つめる。
お弁当を作って、
朝ごはんを作る。
朝のうちに洗濯物を干した。
それからみんなが起きてくる。
パパはなれないような感じで、
朝ごはんの手伝いをしてくれたから、
大和たちは驚いていた。
花は嬉しそうにしながら。
花「ぱぱとごはん!!」
ってしてたから、
本当に可愛いな、なんて思う。
ママはいないけど、それでも、家族での朝ご飯は、
かなり久しぶりで。
久しぶりにご飯が美味しく感じる。
それからゴミを持って、学校に行こうとすれば、
パパからの「行ってらっしゃい。」が響くから。
皆で「行ってきます。」を告げていた。
それからゴミを捨ててから、学校へと着く。
教室に行けば、既に凪くんはいて、
その傍で話をする御影くん。
凪「斐田さん、遅かったね。」
「あぁ、うん。おはよう。」
玲王「はよ、斐田さん。」
「おはよう。」
変わらないような接し方をされるから、
これが、私らしい日常なのかな、
なんておもってしまった。
そんなことをぼんやりと考えながらも、
カバンの中に通帳が入っていることを確認する。
いや、取るタイプではないと思うけども、
念の為だ。
机の中にノート類をしまっていたのならば、
なぜか、流川さんや、
御影くんたちに見つめられていたから、
首を傾げてしまう。
「え、なんかついてる?」
玲王「いや、なんか明るくなったな、と思って。
あのあと、大丈夫だったのか?家の中、とか。」
「え?あ、あぁ、うん。
パパと話し合ったよ。だから、大丈夫だとは思うけど。
パパの仕事が見つかるまでは、変わらずかな。
付き合ってくれてもいいよ、私のために。」
玲王「っはは、だから嫌だっての。」
懐かしいような会話をした気がする。
それに変わらずの笑みを向けられるから、
うん。このままでいいのかもな、なんて思ったけど。
それでもやっぱり、嫌だなと思ってしまう。
流川さんと変わらずに仲良さそうに話しているのを見ると、
もやっとした感情は拭えなかった。
凪「諦めたの?」
「そんなまさか、
諦めるなんてことは無いですよ。」
凪「ふーん、面倒くさそう。」
「それでも、好きだもの。」
そう言うと、凪くんは、
分からなそうにしていた。
玉の輿はまだ狙ってるけどね、ちゃんと。
まだ貧乏なままだし。
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りす(プロフ) - 最高です!こんな言葉で言い表せないほど、良かったです!!読んでいる間は至福の時間でした!主様の作品はどれも好きです!応援しています! (8月22日 23時) (レス) @page50 id: 6cf6d64f42 (このIDを非表示/違反報告)
まつり - 言葉の選び方が本当に素敵すぎて途中泣きそうになりました...これタダで読めてるってマジか!本出して欲しい切実に。 (5月16日 12時) (レス) @page50 id: 3541bd87bc (このIDを非表示/違反報告)
瑞稀(プロフ) - 最後の最後でやべーやつでわらいました笑笑 さすが玲王… (2023年3月2日 1時) (レス) @page50 id: 3f4ee46d03 (このIDを非表示/違反報告)
るるる - 完結おめでとうございます!マジで最高でした!ヤンヘラ玲王くんいいですね。。 (2023年2月26日 2時) (レス) @page50 id: 648f5dae27 (このIDを非表示/違反報告)
夏蜜柑 - 最高でした!!これからもご活躍を願っています (2023年1月31日 22時) (レス) @page50 id: 5a9946419b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ことり | 作成日時:2023年1月2日 22時