Q . 私に彼氏が出来ない理由を述べよ。[ 終 ]

顔が良いからって許されると思うなよ。 ページ49

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ぐらり、傾いたような世界。きっとそれはまやかしか、それか夏がみせた幻想か。いえ、現実である。まぁほんの少し、ほんの少しだけ2人からの重たい愛を受け入れてから、この2人は時折、うーん、まぁその、限度がすぎているのかもしれない。明らかなるお触りが増えた気がする。いや、その変な方ではなくてね。けど、人がいる前でいちゃつこうとしてくるのはやめて欲しい、恥ずかしいから。当たり前のように腰を抱き寄せられていたり、首元に至近距離とかの話なんだけどさ。まぁ別に、この1年半いつもの事だから慣れてはいたけど、ほんの少し意識すると、なかなかやばいなと言うことを自覚したわけで。なんでかなぁ、と思いながらもサラちゃんにそんな話をしてみた、のならば。





星川｢今更なの？やば。｣

｢え、今更？？｣

星川｢見てて、うわぁはしてかもだけどさぁ。今更恥ずかしがるとか何、乙女？か〜わいい！！｣

｢相談相手間違えたことだけはわかったわ。むぎちゃーん、聞いてー。｣

むぎ｢いやー。｣

｢なんで嫌って言うのやめてよ。ただえさえ私友達少ないのに。｣

星川｢自覚あったんだ、友達少ないって言う。｣

｢どっかの誰かさんのせいで、敵視されておりまして。｣

むぎ｢可哀想。｣





むぎちゃんに可哀想とか言われた、世の中終わりかも。そんなことを思いながら、ダラダラと離していた、放課後。2人は呼び出しを受けたらしいから、居ないわけで。そんなことはどうでも良く、やっぱりどうにかした方がいいなと思ったわけで。それを説明していながらも、相談相手間違えたなと思いながら、むぎちゃんを巻き込めば嫌とか言われた。やめてよ、友達少ないのにとしていながらも、可哀想の言葉だから仕方がない。そう思っていれば戻ってきたのか｢あれ、Aちゃんまだ居る。今日お鍋やるんだけど来るー？｣って叶くんに言われて、お鍋いいなと思って｢行きたい！｣と言えば不破くんに｢ちょろいなぁ。｣と言われた、もう怒るよそれ。




そう思いながらも、それじゃ帰りスーパー行こってなって学校出て。買い物して、2人の家に着く前に思い出したあの日のこと。ぶわっといっきに思い出して理解してってなるから、顔が赤くなるのがわかる。手を伸ばされる。抱き寄せられる。2人の匂いがして、変に意識するけど、柔らかく微笑まれたまま。







あ、逃げられない。







それだけが分かった。

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