Q . 私に彼氏が出来ない理由を述べよ。[ 終 ]

当たり前だと思ってた。 ページ35

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よくよく考えても、よくよく考えなくても、2人に助けてもらうことが当たり前だと思ってた。何かあれば、2人がすぐにやってきて、守ってくて、助けてくれて。それが普通なんだと思ってた。だって、ずっとそばに居てくれたから。けど、それは普通でもないし、当たり前でもない。いくら助けてと叫んでも、助けてくれる人なんて、本当はそこまで居ないってこと。ずっと、ずっと守ってくれてたんだって思った。うっとおしくて、邪魔で、本当に意味わからんくて。なんでそこまで私に執着するかな、と思っていた。まぁその理由もわからないままだったけど。彼らの家に着くまでの間に、スーパーで買い物をした。




何食べたい？の言葉に、なんでもいいなと思っていた。けど強いて言うなら、辛いものが食べたいと言えば｢中華系？｣の質問に、頷いたら麻婆豆腐と回鍋肉って言われて、やったー！と嬉しくなる。中華料理はそもそも大好きだから、と考えながらアイスを買い物かごに入れたのなら、2人は仕方ないなという顔をしていた。私が2人に弱いのはいつもの事ではあるが、2人が私に弱いのも事実である。ダメだなぁ、と思いながらも、まぁいっかとしながらスーパーから出る。さっき買ったアイスキャンデーを取り出して、それを食べながら道案内され、彼らの家へと向かっていく。夏だから溶けるの早いな、と思いながらも、知覚過敏だから噛めない。





｢手がベタベタ。｣

不破｢…………叶さん、俺決めたわ。｣

叶｢なにを？？｣

不破｢いや、アイスキャンデー生産会社建てようかなって。｣

｢不破くんって意味わからんね。｣

不破｢いや今の忘れて、変なこと言った気がする。｣

叶｢気持ちも分からんくないけどさぁ。家ついたらね、ふわっち。｣

不破｢割と堪えてる方なんやけど。｣

｢何の話？？｣





ふたりの会話に首を傾げながら、アイスを食べながら見上げていた。それに、ごくっと唾を飲み込む音が聞こえた気がするが、よくわからなかった。まぁいいか、としながらも、アイスを食べ終えてゴミを纏める。まぁいいや、分からんしとしながら、2人が見上げたのを見れば、私も見上げればマンションで。え、ここの一室を借りてるの？と思いながら、二人を見たのならにこやかな笑みを浮かべていた。もうヤダって、やっぱ帰る！！としながら、方向を変えようとする前に、腕を掴まれる。ほぼ強制的に連れ込まれるから、さっきと変わらんな、と思ってしまった。

辿り着いた2人のお城。→←安心してしまう香りと、それから。

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