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彼はマフィアの息子。 ページ6

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「上手くいくといいね、ってなんですか。拉致っといて、何言って。」

渡会「んー、結構複雑な話になるけどさ。Aちゃんだっけ、風楽って苗字とか聞いたことない?無さそうかも、無縁そうだし。」

「風楽って、あれじゃないですか。この前ニュースでやってましたよね、今回の件もマフィアの風楽が関連してるか、みたいな。…………あれ、風楽って、風楽さっ、」

風楽「どうも、マフィアで〜す。」

「スマホ返してください!!通報!!!今なら私、感謝でお金貰えるっっっ、」

風楽「待って、僕、売られようとしてる?」





風楽、の言葉に、風楽さんと結びつけながらも、マフィアの単語に目を見開いた。この前ニュースで、これはマフィアの風楽の犯行か、と騒がれていたのを思い出す。それがなんなのか、と言おうとする前に、あれ、って気づいた。隣をチラリ、と見たのなら風楽さんは、にこやかに笑いながら、マフィアですと言っていた。私は思わずアキラさんの手にあるスマホを奪うようにと動き、通報と叫ぶ。ここで通報したのなら、私はお金が貰えるし。そしたら大学のお金だって払える、という気持ち。それに対して、笑いながら、売られようとしてる?と言うから。いや、売るでしょ、怖いでしょ。そう思いながら暴れようとしたのなら、何を思ったのか、セラさんが椅子の背もたれを倒し、刃先を私に向けていた。




光り輝く刃。それを見ては、ごくりっとまたもや唾を飲み込む。彼もまた、裏の人間ということだけが分かる。暗殺系なのかな、と頭の中では緩やかにのに、心臓はけたたましく鼓動していて。運転中のひばさんは「暴れんで〜?危ないから、」と慣れているように呑気に言う。ぐうっ、と喉を鳴らしながら、動きを止めた。奪おうとしていたスマホから手を離して、両手を上げたのなら、セラさんは「それでいい。無駄なこと、させないで。」と冷めた声のトーンで言う。冷や汗を流しながらも、背もたれを直し、座り直したのを見ては、呼吸していなかったのでは?というふうに、酸素が重たかった。





風楽「これでわかったと思うけど、Aちゃんは今絶対的ピンチだし、僕の顔を見たとしても、大学の子達は何も言えないってこと。」

「それ、狡ですよ。」

風楽「狡だね、ごめんね。今の、怖かったでしょ。ただ僕はさ、お礼したくて連れてきてるからさ。変なこと、しないから、ね?」

「信用出来ないんですけど。」

風楽「あら、言われちゃった。」

まじでいらないんで。→←これ、拉致ってことでいいですかね。



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そらの(プロフ) - すごく好きな作品です!更新頑張ってください! (2月12日 1時) (レス) @page28 id: 17ad6f88d5 (このIDを非表示/違反報告)
miyaana(プロフ) - パスワード解除ありがとうございます!ずっと待ってました!!! (2月8日 0時) (レス) id: dd83a370ce (このIDを非表示/違反報告)
さくらなぎ。(プロフ) - この作品めっちゃ好きです…kntくん供給少ないので助かりました…これからもずっと応援してます…!! (11月11日 23時) (レス) @page10 id: 2b648593bc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ことり | 作成日時:2023年11月11日 21時

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