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「可愛いなぁ、て思っただけ。」 ページ17

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手を繋ぐことはないし、触れ合うこともない。
けれど、あなたの黄色は、どうにも道標のように、見つけやすい。人の多い通りであれ、デパートであれ、どこであれ。手を伸ばしても、きっと掴んではくれぬようにと。まぁそんなの今更気にすることでは無い。密ちゃんと出かけたいけれど、何を考えてるのか分からないが、おそらく私に恋の兆しを勝手に感じ取ったであろう馬鹿なあの子。そんなんじゃないよ、と言っても聞いてくれないんだけどさ。はぁー、とため息を吐き出していたのなら、そこまでこちらの表世界に関わりがないのか、あれやこれやに目を光らせる奏斗くん。





「子供みたいだな、なんか。」

風楽「なんか言った?」

「や、別に。そんな日中とか出れないもんなの?」

風楽「小さい頃にさ、風楽の息子っていうの?マフィアの息子ってので、誘拐されかけてさ。それ以降とか、親が心配しちゃって。ファミリーの皆まで心配しちゃってさ。」

「あー…………、聞かなきゃ良かったな。」

風楽「Aちゃんマフィアエピソード、嫌な顔するね??」

「巻き込まれたくないんで。」

風楽「わかりやす。」





やはり、マフィアの息子ってだけで、そうなるんだ。そう思いつつ、まぁマフィア抜きにしても、経営とかしているんだし金はあるのだろう。だからこそ、それでも誘拐もされることだ。それを考えてみても、幼少期エピソードは濃いな、と思う。それこそ胸焼けしてしまいそうな程に、と思いつつも、彼は変わらずにいる。やはり身長が高いのを見つつ、思わず嫌な顔をしてしまった。本能が言うんだ、巻き込まれたくない、って。たはは、と笑いつつも、くいっと彼の服裾を引く。そっちは道が違うし、と思っていたのなら、彼は、奏斗くんはポケーっと私を見下ろすのだから。思わず、首を傾げてしまう。




だから、「なに?」て問いかけをすると「可愛いなぁ、て思っただけ。」と返されるから、それに思わず咳き込んでしまった。なに、え、なにいきなり?と考えつつ、手を伸ばされる。あれ、と思いつつ、髪の毛を耳にかけられて、指先が耳に触れてはくすぐったく思う。それに顔を横に振りながら、変な感じがした。私に触れないと思っていたが、案外そんなことは無いのかもしれない。まぁよく分からないので、気にするつもりは無いけれど。それでも、彼は、奏斗くんはよく分からない。たまらなく寂しそうな瞳をさせるくせに、楽しそうな瞳さえも映し出すから。

君は私を狂わせる。→←親に迷惑さえかけなきゃなんでもいいよ。



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そらの(プロフ) - すごく好きな作品です!更新頑張ってください! (2月12日 1時) (レス) @page28 id: 17ad6f88d5 (このIDを非表示/違反報告)
miyaana(プロフ) - パスワード解除ありがとうございます!ずっと待ってました!!! (2月8日 0時) (レス) id: dd83a370ce (このIDを非表示/違反報告)
さくらなぎ。(プロフ) - この作品めっちゃ好きです…kntくん供給少ないので助かりました…これからもずっと応援してます…!! (11月11日 23時) (レス) @page10 id: 2b648593bc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ことり | 作成日時:2023年11月11日 21時

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