拝啓、愛しの日本人。[ 終 ]

日本人から返事の手紙来た。 ページ5

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住所は宿舎にした。
先に帰ってた、誰かが、




他の人の分も含めて、

机に届いてたものを置いてあった。





その中に、僕宛ての手紙。
それを手に取って、少し振り返る。






飯塚Aの名前。





全ての線が繋がって、
僕の中では、解決になるのだから。


切れないようにと、封を開けた。





無地じゃなくて、
日本らしいさが残ってるけど、



和でもあって、洋でもあるから。





和洋折衷っていうのかな、
よくわからないけど、そんな感じの便箋。


ソファに座って、





手紙の内容を読んだ。





なにがあれって、
ちゃんと全部韓国語なの。


少しぎこちないけど。






でも、それがまた良かった。



日本語で書いて良かったって、
そう思った。





あれ、案外重症？




[ 文通相手になってくださり、
ありがとうございます。
韓国の方に、少し驚きましたが、
沢山手紙を通して仲良くなりたいと思います。]





その後からは、彼女の自己紹介からだった。
雑誌に載っていたのも、メールでの名前でも、




本人なのは間違いなかった。






歳は僕と同じで、
どうやら会社員で、韓国にも会社があるみたい。





そう、手紙の中では、








僕もあなたと同じく会社員、のふりをした。
だって、身バレしたら怖いし。




でも、同姓同名って疑われやすいのかな。

なんか不安になってきた。






2枚目を読んだのなら、
日本を好きになってほしくて、
和みたいな便箋にした、って書いてある。






心の奥底が、うるさくなった。


どうしよう、嬉しい。
声も顔も知らないあなたとの手紙。






早く返事書きたい、今から書こう。







[ 恥ずかしい話しながら、
韓国語の教材を買って、書いてみました。
間違ってたら、ごめんなさい。]




その言葉の横には、顔文字と絵文字。






僕も、もう少し可愛げある方がいいかな？
だから、明日スタンプとか買ってみよう。




使うのは次のお返事になっちゃうけど。







Aさん、会社員の同い年。









僕はそれしか知らない、
これから少しずつ、知りたいと思ったんだ。




あなたのことを。

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