魔法の痕跡は永遠に残るものである。 ページ15
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気づいてないわけじゃない。
気付かないふりをしていた。
2年生の談話室の影、そこには魔法の痕跡が残っていた。しかも中級魔法であり、闇魔法。影に潜んでいたというのか、なんというのか。きっと、話を聞いていたのだろう、葛葉先輩は。伊波くんが魔法道具の研究方面だからこそ、助かってるとこはある。聞かれたか、と思いつつも、そこまで問題ではない。私が何かを探っているのは、恐らく先輩たち全員気づいている。そうやって考えながら、飲み物でも買いに行こうと談話室を抜け出し、暗くなった廊下を歩く。曲がり角を曲がろうとしたのなら、人とぶつかった後に、叫び声が響いた。目の前で腰を抜かし、友達のローブの中へと入り込んだのは、風楽奏斗くん。それでいて、げしっと雑なようにと引っ張り出したのは四季凪アキラくんだった。
｢そこまでビビるなよ、悲しいんだけど。｣
風楽｢死ぬかと思った。｣
四季凪｢くっつくな、お疲れ様です。勉強ですか？｣
｢いんや、あー、ね。魔法の痕跡について詳しいよね、確か。四季凪くん、｣
四季凪｢え、えぇ、まぁ。そもそも、それを元に依頼だとかを受けているので。｣
｢質問いい？｣
四季凪｢どうぞ。｣
｢魔法の痕跡は、いつまで残る？｣
四季凪｢永遠に残ります。痕跡を消す魔法、消去魔法を使われない限り、魔法の痕跡は永遠に残り続けますよ。消去魔法だけは特殊で、消去魔法を使ったという痕跡さえも消すことが出来ます。ですが、ものによって、………聖魔法や闇魔法といった、特殊なケースは消去魔法でさえも、消すことが出来ない、て言われてますね。｣
｢なるほどねぇ、｣
風楽｢僕を置いて、難しい話をしないで。｣
魔法は汚れと同じである。
使えば使うほど、その場で何が起きたのか、記録される。だからこそ、聖魔法と闇魔法は、根強く記録された。◆◆◆市があった場所に行った時、とんでもない程の魔力を感じたのも、きっと記録に残ろうとする意思なのだ。何が問題なのか、明確になってきた。聖魔法と闇魔法は、魔法が人を選ぶとしているが、それは相性とかの話ではなくなってくる。
｢もし、魔法に意思が存在する場合、2人はどう思う？｣
風楽｢それでも僕は魔法を愛すよ。｣
｢は、｣
風楽｢僕らが生まれたその時から僕らの中に存在するからね。仲良くやれそうじゃない？｣
｢…………はは、やべー。｣
これ、死にゲーっすよ。→←あの日、オレらは希望を抱くことさえ辞めた。
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はちみつ(プロフ) - めっちゃ面白いです！続き楽しみにしてます*ˊᵕˋ) (11月10日 21時) (
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作者名：ことり
| 作成日時：2023年11月7日 20時
