23.結局、 ページ27
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家に着いて戸を開けば、奥の方からパタパタとこちらに向かって走ってくる音が2つ。
「おかえりな……あらあら、まあまあ、!!」
「おや、早かったねぇ」
廊下の奥から顔を出したのは、私の母親と祖母。
「ただいま、お母さん、おばあちゃん」
玄関の戸を閉めて振り返りながらそう言えば、お母さんはニコニコ…否、ニマニマと笑いながら「お帰りなさい、」と口にする。
こわい…。
「お邪魔しますね、
愛想のいい笑みを浮かべて挨拶をした傑くんに、お母さんは「あらあら、大人びちゃって〜」なんてちょっとデレデレしてる。
お母さん…
さらに。
「おや、五条家の坊じゃあないか。大きくなりおって」
「どーも、五条悟です」
背の低いおばあちゃんに合わせて、腰を曲げて挨拶をする五条先輩。
何故だか知らないけれど、そのまま私の家までついてきた五条先輩は、傑くんと一緒にお母さんに背中を押され、今に通されてしまう。
お母さん…(怒)
_ _ _
お母さんを追いかけて、とりあえず部屋に荷物を置いていると、ノック音が聞こえたので振り向けば、ドアは開いているというのに律儀に扉を叩いたのは、五条先輩だった。
「せ、先輩…?」
扉にもたれかかった五条先輩は「入っていい?」と口にするので、「どうぞ…」と少しだけ驚きながら言ってしまう。
「えと…?」
「いや…夕飯食うって言ってるから、迎えに来た」
そう言って、私が整理していたプリント類を1枚手にしながらそう言った。
「え、先輩たちも食べてくんですか!?」
「なに、悪い?」
驚きすぎた私が大声でそういえば、少し不機嫌に眉をひそめる。
「い、いや…」
悪い、というか…。
そもそも、五条先輩がうちに来てること時点で違和感でしかないのだけれど…。
なんて思っても口にしないまま「大丈夫です、」とだけ言って、五条先輩と一緒に部屋を出た。
………
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ささまめ。(プロフ) - 華さん» ありがとうございます、! (2020年1月26日 16時) (レス) id: 953be4ace3 (このIDを非表示/違反報告)
華 - 更新頑張ってください! (2020年1月25日 15時) (レス) id: 8325108de9 (このIDを非表示/違反報告)
ささまめ。(プロフ) - 咲さん» わー!嬉しいお言葉ありがとうございます!!そのお言葉を糧に頑張って更新していきますねー!! (2020年1月7日 11時) (レス) id: 953be4ace3 (このIDを非表示/違反報告)
咲 - すごく面白いです!これからもがんばってください (2020年1月6日 22時) (レス) id: a96e485a5e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ささまめ。 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/sakuhi/
作成日時:2019年8月29日 21時