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とりあえず、部屋に入って荷物を整理したあと、寮の探索をする。
なるほど、ここに共有スペースがあるのか…
｢…あ｣
｢ん、お、伏黒くん｣
｢ん、｣
無愛想だなー！まぁ、イケメンだから似合うんだよね！腹立つなおい！！
｢…｣
｢え、なに？｣
ふと、伏黒くんからの視線が降り注ぎ続けていることに気づき、彼を見上げれば、怪訝な顔で私を見下ろしていて。
｢お前………｣
｢お、！2人ともいいところに！｣
伏黒くんがなにか言おうと口を開いた時、タイミング悪く五条先生の声で遮られてしまう。
｢ん？なんか話してた？｣
｢いや、大丈夫です｣
｢え｣
｢ん？まぁ、いいよね！｣
何か言いたげだった伏黒くんは私を一瞥したあと、すぐにクールな表情に戻っては、五条先生の話を聞く体制をとる。
｢明日はね、もう2人のうち1人、新入生が来るから！出かけるから遠出する準備して早く寝るんだよー！｣
｢はい｣
｢え、いや、私今日来たばっか…｣
突然の遠出予告をした五条先生は、荷解きすら済んでいない私の言葉にきょとん、とした顔を見せる。
え、なに
｢ああ！それね！安心して、Aの遠出の荷物はAのお母さんが用意してくれてるよ！今回だけ！｣
｢え、五条先生親と交流あるんですか…？｣
｢んー、まあー、担任だしねー｣
曖昧な返事をしては、さぁもう部屋戻ってーおやすみー、なんて言う五条先生と、おやすみなさい、と部屋に戻っていく伏黒くん。
マジかよ…………
………
翌日、朝。
｢ほら〜、起きないとダメでしょー？寝坊は許さないよー？｣
｢んんﾞ…あと、数分……｣
｢いや、だめ。3秒で起きないと……襲うからね。はい、さぁーん、｣
起こしに来た声は五条先生で。
私のベッドに腰かけながらゆさゆさと体を揺すって起こそうとする。大丈夫、まだあと2秒ある。
｢はい、ゼローッ｣
｢え｣
｢お仕置決定〜！｣
え、は？？卑怯だろぉ！！
理不尽にも、3の後に1と2を飛ばしてカウントを終わらせる五条先生。
｢ﾋｪｯ……｣
｢さぁて、お仕置は何にしようかなぁ！｣
｢え、ちょ、あの、私にできる範囲でお願いします…………｣
ニコニコと楽しそうに上がった唇の端を見つめながら懇願する。
えー？どうしようっ！なんて楽しげな声を出しては、寝起きの私の頭をぐしゃぐしゃと軽く撫で続ける。
そう、寝起きの、私。
｢う、うわぁぁぉぁ！？！？！｣
…………
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作者名：ささまめ。 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/sakuhi/
作成日時：2019年8月24日 14時
